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きょうのおかやま
[今日の岡山] 2/14の朝、妻と娘からもらったバレンタインデーのチョコレート。


昨日の日記

2月13日(金)

【思ったこと】

980213(金)
[天文]「月」についての疑問
 2月11日は、旧暦では新年最初の満月であった。真冬の太陽は高度が低いので、その正反対の位置にある満月は空の高いところに見えるようになる。そのぶん目立つし、雪国では真っ白な世界を照らし出して神秘的な雰囲気を醸し出す。それにひかれたのか、たまたまお二人の女性日記作者[かやすがさんひよこさん]が、このことにふれておられた。これを機会に、満月と月齢と旧暦の関係をちゃんと調べておこうと思い立った。
 私はいちおう昔天文少年であるが、月のことについてはいくつか疑問を残したまま大人になった。いくつかあげてみると、
  1. 仲秋の名月はなぜ満月とは限らないのか
  2. 満月は月齢15の時ではないのか。とすると、月齢いくつが満月なのか。
  3. 月齢はいくつでゼロに戻るのか。
といったところである。
 1.の疑問はこういうことだ。仲秋の名月というのは、たいがい9月か10月の満月の前後をいうのだが、一日ずれることがある。例えば今年の仲秋の名月は10月5日であるが、満月は翌日になっている。
 2.もよくわからない。例えば1月の満月は1/13の午前2時24分となっている。当日21時の月齢は14.8だから逆算すると満月の時の月齢は14.0前後になるはずである。ところが、5月の満月は5/11の23時29分。当日の21時の月齢がちょうど15.0だから、月齢15以上で満月となる。どうやら、満月の時刻と月齢は微妙なズレがあるようだ。
 3.については、月が同じ日数・時間で地球を回るとすると、同じ値でゼロに戻るはずである。ところが、1月や2月はほぼ月齢29.4でゼロにリセットされるのに対して、10月は10/19の21時の月齢が28.8、10/20の21時の月齢が0.1であることから、29.7でリセットされているらしいことがわかる。ということは、満月から次の満月までの時間は一定でないということになる。おかしいなあ。

 ということで、gooで「太陰暦」とか「月齢」を検索してみた。いまの時点でわかったことは、仲秋の名月というのは、何がなんでも太陰暦の8月15日の夜に眺める月であるということだ。ところが太陰暦と言えども、一日の始まりは太陽の南中時のほぼ12時間前を起点としている。そこで、満月の時刻が、半日ほどずれて8/15の前日や翌日にずれ込むことがあるらしい。
 それから、月齢というのは、月と太陽との視黄経(赤経ではない!)の差が0度になった瞬間(=新月)からの日数を言う。ちなみに、満月(=望)とは、視黄経の差が180度になった瞬間のことである。
 満月がはっきり月齢の値によって定まらない理由は、gooをちらっと見た限りでは、よくわからなかった。もし月の満ち欠けが月齢に厳密に対応しないと、月齢の情報的価値は失われる。かえって、上記の黄経の値を示して貰ったほうが役に立ちそうだ。この食い違い、たぶん、月の軌道が楕円であること、月の軌道が赤道面から傾いていること、などによるものと思うのだが、どなたか、詳しく説明されたサイトをご存じの方がおられたらお教えいただきたい。

 余談だが、gooで検索していた見つけた面白いサイトを2つほど。
 1つはこちら。月の満ち欠けについての天文学的知識、女性の周期や犯罪との関係が説明されている。月の満ち欠けと犯罪の関係についてはよく話題になるが、新月の前後に不法入国が起こりやすいというのは、暗い夜で見つかりにくいことを考えれば納得がいく。
 もうひとつ、こちらには、月についての説明ではないが、なんで1月1日が今のように定められたかなどの解説が引用されており、たいへんタメになった。ここに質問を出せば教えてくれるかもしれない。
【ちょっと思ったこと】
 夜、家に帰ってみると妻と娘が夕食の準備そっちのけでハート型のチョコレート菓子をいっぱい作っていた。そう言えば、明日はバレンタインデーである。
 バレンタインデーというと、以前、医療短大につとめていた頃には女子が多かったこともあってチョコレートをいっぱいもらったものだ。岡山に来てからは、公務員の倫理規定に反すると思われたせいか、それとも単に人気がないせいか分からないが、あんまり貰わなくなった。
 私はもともとチョコレートはあまり好きではないが、貰った数が少ないと妻から「あなた人気ないのねえ、○○さん[同業者]のところは(10χ+y)個も貰ってきたってよ」なんていってからかわれるので辛い。ただ、今年はあいにくというか幸いというか、14日が土曜休業日にあたっている。来年も日曜日だ。「学校が休みだったので、今年は全然貰えなかったよ」という言い訳がたつので、ここ2年間は安泰である。
 バレンタインデーにチョコレートを贈るなどという風習がいつ頃始まったのか、ちょっと調べてみた。『今日は何の日』(PHP)という本によれば、仕掛け人はメリーチョコレートの原邦生社長。1958年に伊勢丹で行った初セールが最初で、その時はわずか5枚、170円の売上しかなかったそうだ。
 中学3年の頃だったか、クラスの女子生徒たちが男子生徒を教室から締め出して、男子全員の机の中に義理チョコ1個ずつ、それと好みの相手のところに本命チョコを入れていた。締め出しが解除され、中を覗いてみると、何と私の机には義理チョコ1個しか入っていなかった。それ以来、バレンタインデーについて私はあんまりよい印象をもっておらず、教室でも機会あるごとに「バレンタインなんてチョコレート会社の陰謀だ。くだらない。」とか「私はチョコレートは嫌いだ。」などと演説して、過去のうさをはらしている。
【新しく学んだこと】
 子供の頃、ある年の月齢を推定する方法として「西に洋々日が沈む」と覚えたことがあった。これは、その年に固有の数χと推定したい月日の月mと日dの値を加える。もしχ+m+dの値が30を超えた場合は30を引く。30以下なら、合計値そのままが月齢の推定値となる。で「西に洋々」とは何かと言えば、1月から5月まではmの変わりに「ニ(2)シ(4)ニ(2)ヨ(4)うヨ(4)う」という数を入れるのである。
 ちなみに、今年はめずらしくχの値がゼロになるようだ。つまり、6月以降は、その月mと日dの値を足すとそのまま月齢の推定値になる。例をあげれば、2月11日は、χ+m+d=0+4+11=15、10月5日はχ+m+d=0+10+5=15となる。プラスマイナス1程度の誤差は出るが、旅行先の夜空が月夜になるのか、天の川が綺麗に見えるのか、といったことを簡単に知る方法としてお勧めだ。
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※“..”は原文そのまま。他は長谷川による要約メモ。【 】は長谷川によるコメント。誤記もありうるので、言及される場合は必ず元記事を確認してください。