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昨日の日記

6月19日(金)

【思ったこと】
980619(金)[一般]回転寿司の謎
 18日は結婚記念日のことを書いたので一日遅れになったが、木曜日の「TVチャンピオン」で回転寿司職人の選手権のことで思ったことをひとつ。
 私は昔からあんまり裕福な生活をしたことが無いので、寿司といえば9割方は回転寿司。もともと「元禄寿司」として広まったように記憶している。大学院生時代には京都の「アトムボーイ」という名前の回転寿司屋によく行った。この間京都オフミに行った時には同じ場所には別の建物が建っていたが...。このほか、東京に行った時は、神田神保町交差点角にある「うみ」(昔は「神田川寿司」という名前だった)に必ず立ち寄る。岡山には「すし王クラブ」と「マリン・ポリス」というチェーン店2系列があり、たまに家族で訪れることがある。また、火曜日は、学外非常勤講師の帰りにもしばしば、途中の回転寿司屋でイワシや納豆巻きなど安いネタを中心に、ウニやイクラ(1皿200円)でちょっと豪華にして、1000円分ほど食べることがある。注文してから待たされる一般食堂と違って、席に着いた瞬間から食べられるので、短時間で食事を済ませる必要があるときにはありがたい。

 さて、この回転寿司で少々疑問に思っていることが1つある。それはぐるぐるまわっている皿の中に、長時間だれも取らない古い皿が取り残されている可能性は無いかということだ。そこで、ごくごく簡単なプログラムを書いてシミュレーションを試みてみた。ルールは以下のとおり。
  • ここでは、回転中の寿司の皿が100皿あるものと仮定する。
  • 客がランダムに1皿とっていき、空いた場所に新しい皿が補充されるものとする。
ここで、もし客が古い順番に皿をとっていったとすると、100皿目をとった段階で、すべての皿が新しいものに入れ替わることになる。しかし現実には、客はランダムに皿をとっていく...。このあたりどうだろうか。 下の「○」と「●」の配列は、100皿追加目から500皿追加目までのあいだで、最初に提供された古いお皿100皿分が何皿残っているか示したものである。

( 100)
●○○●○○●○●○●○○●○○○●●○○●●●●○●○○
○●○●●○○○○○●●○●○○○○○○●●○●○○○○○
○○●○●○●●●●○○○○●○●○○○○○○●●○●○○
●●●○●○○○○○●○○

( 200)
●○○●○○●○○○●○○○○○○○○○○○●○●○●○○
○○○○●○○○○○○○○●○○○○○○●○○●○○○○○
○○○○○○○●○●○○○○●○●○○○○○○●●○○○○
○○○○○○○○○○○○○

( 300)
●○○●○○○○○○○○○○○○○○○○○○●○○○○○○
○○○○●○○○○○○○○○○○○○○○●○○○○○○○○
○○○○○○○○○○○○○○●○○○○○○○○○●○○○○
○○○○○○○○○○○○○

( 400)
●○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○●○○○○○○○○
○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
○○○○○○○○○○○○○

( 500)
●○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○
○○○○○○○○○○○○○

 上記の1回限りのシミュレーションでは、600皿追加までのあいだにすべての古い皿が無くなったが、乱数の種を変えてみると、500〜900皿追加分ぐらいのあいだでいろいろな値をとることがわかった。確率計算で正確に出すこともできるだろうが、多めに見積もって、100皿提供の場合、1000皿が追加提供されるまでにはほぼ確実に新しい皿に入れ替わる可能性がきわめて高いことがわかった。
 現実には寿司屋さんはどうやって古い皿が残らないような工夫をしているのだろうか。1つ考えられるのは、同じネタの皿が残っているときは、客が完全に取りきるまで新しい皿を出さないという方式。たとえば、ウニを10皿出しておいて、全部無くなるまでは次のウニを出さないという方式だ。
 ほかに、客に気づかれないように、時間帯別にちょっとだけ模様の違う皿を使用しているという可能性もあるが定かではない。

 回転寿司というのは食文化を考えるうえでもたいへん面白い検討対象かと思う。店の人に気を使わずに現物を選んで好きな量だけ食べられるという手軽さ、価格の明瞭さなどが受けていると思われるが、最初にあれを考えた人は素晴らしいアイデアマンだと思う。何か別のものから着想したというようなことをどこかのクイズ番組で聞いたようにも思うが、忘れてしまった。どなたか情報をおもちの方はこちらまでお教えいただければ幸いだ。
 もうひとつ、6月13日から連載を始めた「人間界の左と右」に関して言えば、私がよく行く回転寿司屋はいずれも上から見て右回りに回転していたような気がする。昨日のTVチャンピオンも、「炎チャレ」もみんな右回りだったな。寿司皿が右から左に動くということは、何か意味があるのだろうか。それとも単なる偶然か。こちらも、何か情報をおもちの方はこちらまでお教えいただければ幸いだ。

<6/20朝追記>gooで「回転寿司」関連を検索してみたが、該当件数が多く、いまのところ、仙台が発祥の地らしいとか、岡山のマリンポリスが特許を持っているらしいといった噂話程度しか把握できていない。
【ちょっと思ったこと】
  • 6/20の朝日新聞によれば、全国26府県の交通安全協会が国税局から申告漏れなどの税務上の誤りを指摘され修正申告をしていたことが19日、わかったという。この交通安全協会というのは、昔からどうも良い印象が持てない。車の免許更新に行くとき、警察の窓口で「免許更新料として○○○円、それと、交通安全協会費として○○○円をいただくことになっています」などと言われてたいがいの人は、納入義務があるのかと勘違いして払ってしまう(私の場合も、免許を取得した当初には、知らぬ間に協会費が徴収されていた)。多少腑に落ちない人でも、警察官が大勢いる場所で納入をきっぱり断るのには勇気がいるのではないかと思う。
    そもそも交通安全協会というのは何をする団体なのだろうか。名前から言って交通安全を啓発するボランティア団体のようにも聞こえるが、少し昔に財団法人千葉県交通安全協会連合会が法人所得一億円の申告漏れを指摘されたというようなニュースが伝えられたことからみると、交通安全協会費を支払うということは日本赤十字社の社員になるのとはわけが違うようにも思う。まさか政治献金などはやっていないだろうなあ。

    <6/20朝追記>gooで「交通安全協会」をキーワードに検索したところでは6/20朝の時点で612件がヒットした。大部分は協会の活動内容の紹介記事のようだが、協会費納入についての問題を指摘する記事が、こちらや、こちらにあることがわかった。いずれも、鹿児島大教授が新聞に投稿した記事の転載と思われる。
【新しく知ったこと】
【リンク情報】
【生活記録】
【家族の出来事】
【スクラップブック(翌日朝まで、“ ”部分は原文そのまま。他は長谷川による要約。【 】部分は簡単なコメント。)】