じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Y.Hasegawa

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[今日の写真] ガジマル。オーストラリア・ブリスベーンのホテル近くの植物公園にて。



7月14日(土)

【思ったこと】
_10714(土)[心理]プロジェクトXの裏話を聞く

 いつもより遅い時間に昼食をとりながらNHK「土曜スタジオパーク:特集プロジェクトX」を見た。取り上げられた本番組自体は毎週火曜日の夜に放送されているもので、先週7/10の「白神山地 マタギの森の総力戦」でちょうど60回を迎えた。番組サイトの紹介にもあるように
「プロジェクトX」は、熱い情熱を抱き、使命感に燃えて、戦後の画期的な事業を実現させてきた「無名の日本人」を主人公とする「組織と群像の知られざる物語」である。
という硬派の番組であり、視聴者層としては当初は40〜50代が想定されていたようだ。ところがその評判が口コミで伝わり、視聴率も8%から9%、9%から10%というように少しずつ上がる。学校の先生がそれに感動してビデオを教室に持ち込む。方向性が定まらず、個人の努力がなかなか報われない現代の人々の心をうつものがあるのだろう。

 番組によれば、プロジェクトXは現在、30歳代前半の12人のディレクターが個別に制作にあたっているという。毎月4本が流されるので、1人のディレクターは3カ月に1本を完成すればよい。ずいぶん楽なようだが、資料を集め、事実を確認し、当時の関係者を捜し出し直接取材にあたる作業は大変なものだ。1本作ると体重が10kgも痩せるという話も出た。

 何人かの著名人が番組の魅力を語るショットもあったが、これは大したことなかった。“「プロジェクトX」を成功させたプロジェクト”をネタにした「プロジェクトX」番組をもう1本作ったほうが面白かったかもしれない。余談だが、中島みゆきさんの作詞・作曲の歌が主題歌に使われているのは、40〜50代の視聴者を意識したものであったが、最終的な選択は、チーフプロデューサーの好みで決まったという所が面白かった。

 これまでの番組の中でも特に人気が高かったのは、2000年11月21日放送の第30回 「ツッパリ生徒と泣き虫先生〜伏見工業ラグビー部・日本一への挑戦〜」であり、7月31日にアンコール放送があるとか。この番組は私はまだ見ていない。ぜひ録画しておきたいものだ。

 私自身が見た番組の中では5/29放送の第54回「腕と度胸のトラック便〜翌日宅配・物流革命が始まった〜」が特に印象に残っている。その時の私の感想は5/29の日記に記されている。



 ここで少々脱線するが、精神科医の和田秀樹氏の説によれば、最近の子どもたちには
  • (自分ではなく)周囲が主役
  • (特定他者への献身ではなく)不特定他者への同調
  • (堅固なアイデンティティを持たず)自分がない
  • (過去の言動との首尾一貫ではなく)周囲との同調を重視
を主たる特徴とする「シゾフレ人間」が急増しているという。一方この番組では、対立軸の正反対にある「メランコ人間」が主役になっている。最近ではこの番組は学校の先生からも推奨されるようになってきた(←我が家では、夫婦しか視ていない)が、毎回見ることは、果たして、「シゾフレ」から「メランコ」への転換をもたらす効果があるのだろうか。

 常識的には「効果あり」と考えるからこそ先生方も推奨されるわけなんだが、もしかすると、自分の人生とは直接結びつかない「娯楽番組的」な感動に終わっている可能性もあるように思う。その理由は、番組の次のような特徴から示唆される。
  • 作家の橋田寿賀子さんが言っておられたように、この番組に登場した「成功者」は、ごく普通の生活をしている。胃カメラの開発に貢献した開業医は、今でもごく普通のお医者さんとして診療にたずさわっておられるし、自動改札機の開発者は、今でもその改札機を通過しながらごく普通に電車で通勤している。つまり、我々一般人と同じ世界にヒーローが住んでいるのだ。
  • この番組では、関係者をスタジオに招き、当時を回顧したり今の生活について語ってもらう場面が必ず用意されている。これはスタジオを当時の現場に引き戻す効果に加えて、ある種の安堵感を視聴者に与えているように思う。
 となると、これらの番組は、お茶の間で好まれる「水戸黄門」や「遠山の金さん」と同じスタイル、つまり
  • ヒーローは身近なところに居る
  • 困難な問題を紹介することで、視聴者に軽いストレスを与える
  • 登場人物の命がけの努力に感動する
  • 成功をもたらした結末に安堵し、事後談で感動の余韻を残す
という効果も全く無いとは言えない。その場合、「ああよかったね」というリラックス効果はあっても、「よし、自分もやってみよう」という気持ちには結びつかない可能性もある。このあたりを知るためには、小中学生を対象として、「番組を見ることによって、自分自身の将来についての考えがどう変わったのか」を念入りに調べる必要があるだろう(←誰か卒論研究でやらないかなあ)。
【ちょっと思ったこと】


7/16と言えば.....今年もまた期限切れか

 7/16は、今年のお年玉付年賀状の賞品引換期間最終日である。比較的スケジュール通りに日程をこなす我が家のはずなんだが、この件に関してはかなりエエ加減で、引き換えに失敗した年も何度もある。

 これまでの失敗原因としては
  • そのうちチェックしようとして忘れてしまった。
  • 抽選直後にチェックしたものの、当選した葉書を束にしてどこかに置き忘れてしまった
という2つのケースがあるが、今回は前者のほうである。さっそく、ネットで当選番号一覧表を入手し、土日にチェックをしようと準備万端で臨んだのだが、肝心の年賀状の束をどこに置いたのか、すっかり忘れてしまった。さて、期限までに束は見つかるだろうか。

 葉書の束が見つからなかった時の負け惜しみ(=イソップの「酸っぱいブドウ」の話)で言うわけでもないのだが、賞品一覧には欲しい物が殆どない。
  • 1等
    • 平面テレビ →家電リサイクル法施行で今あるテレビを捨てるのが面倒
    • デジタルビデオカメラ→すでに持っている
    • ポータブルDVDプレーヤー→DVDは見たことが無いが、必要あればパソコンでも再生できる。
    • 食器洗い乾燥機+食器セット→すでに持っている
    • マッサージ椅子 (5点の中から1点) →場所ふさぎのものは要らない
  • 2等
    • デジタルカメラ→すでに持っている
    • 電子辞書 →すでに持っている
    • 携帯用液晶テレビ →そこまでしてTV番組を見たいとは思わない
    • 折りたたみ自転車 →1台だけ持っていてもしようがないし、場所ふさぎ。自転車だったら、粗大ゴミ置き場から拾ってきて修理したものを含めて7台も持っている。
    • 空気清浄機 →置く場所がない。
    • ふるさと小包(6個) →中身にもよるが、ぜひとも欲しいというものでもない。
 お年玉切手シートなんぞも当たったところで使い道がない。Eメイル万能の時代、郵便は殆ど利用しなくなった。学会への研究連絡など公的な郵便は別として、自分で切手を貼って差し出す郵便物は年に5〜6回程度にすぎぬ。切手などもらっても使う機会がない。結局のところ、賞品に全く魅力が無いために、ここまでモタモタしているのかもしれない。
【スクラップブック】