じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Y.Hasegawa

8月のインデックスへ戻る
最新版へ戻る

[今日の写真] デジタルビデオカメラで撮影したオーロラ。「NIGHTSHOT」の設定でかろうじて明るい部分を捉えることができたが、カーテンのように垂れ下がる筋のような光は写らなかった。 [今日の写真]



8月25日(土)

【思ったこと】
_10825(土)[記録]カナダ旅行(1)イエローナイフでオーロラを見物

 8月中旬に、5泊8日(2泊分は機内)の日程でカナダを旅行した。北緯62度ちょっとの所にあるイエローナイフで3晩にわたりオーロラ見物、その後、カナディアンロッキーとナイアガラというお決まりのコースを大急ぎで駈けめぐるパッケージ旅行への参加である。

 出発前の8/13の日記の「旅行先クイズ」で述べたように、かつて天文少年だった私には、一生のうちに一度は眺めたい天文現象が3つあった。このうち2つは
  • 皆既日食:小笠原沖とイランで見物。
  • ハレー彗星の時は位置関係が悪くて不満であったが、その後相次いで出現した百武彗星とヘールボップ彗星で堪能。
ということ達成済み。残る1つのオーロラを眺めるのが今回の旅行の目的であった。

 ところで、といぴさんから
オーロラは北半球では時期的に苦しい。南半球で本格的なオーロラを見るのは南極にでも行かないと辛そう。じゃ、何だ?
というコメントをいただいているように、8月中旬は北極圏ではまだ白夜が続いている。にも関わらずオーロラ見物ができるカラクリは次の点にある。
  • イエローナイフは北緯62度ちょっとという低緯度にあるため、8月中旬になると真夜中には暗くなる。じっさい、現地時間で23時半から翌朝3時頃までは十分な暗さにあった(完璧な闇夜にはならないが、天の川は十分に見えた)。
  • オーロラというのは北極点の周囲ではなく、北磁極の周囲に輪のように発生する。北磁極は1997年の時点で、北緯79度17分、西経105度53分のカナダ北部にあるため、シベリアや北欧に比べるとカナダ国内では低緯度でもオーロラが見えやすい。
この2条件を満たす都市として知られているのがイエローナイフであった。

 旅行前の情報によれば、イエローナイフで3晩滞在した時にオーロラを見ることができる確率は95%ということであった。皆既日食の場合は、空が晴れれば予報された時刻に100%確実にそれを眺めることができるのに対し、オーロラのほうは、快晴であったからと言って出現するとは限らない。それだけ複合的なリスクがつきまとう。じっさい、私たちが滞在した3日間の結果は次の通り。
  • 8/15(現地)夜:快晴で天の川もよく見えたが、オーロラは出現せず。帰りのバスの中でごく薄い光の筋が見えた程度。
  • 8/16夜:上の写真にもあるように時々雲が出てしまったが、カーテンのように垂れ下がるオーロラを何度も目撃することができた。
  • 8/17夜:全天雲に覆われ、見物打ち切りの頃には雨が降り出す始末。この地方ではオーロラよりも希少価値がありそうな?稲光を目撃することができた。
ということで、3晩滞在中の結果は、1勝2敗に終わった。赤や青の色つきオーロラは見られなかったが、私としてはこれで満足。

 オーロラと言えばマイナス20〜30度の雪原のもとでの見物を連想される方が多いかと思うが、今回はプラス10度前後の快適な涼しさ。また、真夜中の見物とは言っても、日本では14時から18時頃の時間帯となる。日本出国後もずっと日本時間のままで睡眠のリズムを保てばそれほどくたびれることは無い。今後参加される方へのアドバイスとしては、
  • やはり3晩は確保しておいたほうがよいと思う。
  • 満月の前後は避けたほうがよい。半月だったらそれほど影響は無いと思う。
  • こちらのサイトで、太陽活動やオーロラ出現確率を知ることができる。太陽活動の周期を考えると今年いっぱいがオススメ。
【ちょっと思ったこと】