8月28日(土)

【イランで思ったこと(9)】
990828(土)[旅行]ペルシャ語の数字を覚えるコツ/イランではハートが逆立ちした文字をよく見かけたが...
[イランの写真] [イランの写真]
 海外旅行をするといろんな形の文字にお目にかかるものだが、数字だけは比較的万国共通。漢数字のように固有の数字があっても、算用数字が併記されている場合が多い。数字は、時刻、金額、ホテルの部屋番号などきわめて重要な情報を伝えており、もし読めなければたちまち右往左往してしまうことになる。

 イランでも、紙幣、道路の路線、制限速度標識、ホテルの部屋番号、切手などには算用数字が併記されており外国人に便宜をはかっていたが、相対的にペルシャ語独自の数字が使われている頻度が多かったように思う。例えば、車のナンバープレート、屋外広告の電話番号、ペルシャ語で表示された空港の到着・出発便案内版など。もともと算用数字は「インド・アラビア数字」と呼ばれているようだがアラブへの反発があるのだろうか、それともあくまで自国語の文字を最大限に使いたいということなのか、このあたりは確認できなかった。

 写真左はペルセポリス入口にあった案内板の一部。(算用数字は私があとからつけたもの。また原板では「10」のところのゼロの数字がはげ落ちていた)。写真右はシーラーズで泊まったホテルのドアにあった番号表示。これらの写真を材料に、ガイドさんから教わったペルシャ語の数字の覚えるコツを記しておきたいと思う。
  • まず、「1」は縦に棒を一本引く。但しまっすぐというより、やや左に傾いたように描く。
  • 「2」は、1の右肩に波形のひげを加える。
  • 「3」は、「2」にもうひとつ波形のひげを増やす。
  • 「4」は、写真左のように大文字の「E」の筆記体のような形をしている時もあるし、写真右のドア番号のように右肩に指で輪を描いたようなひげがつく書き方もある。もともとは後者が正規でその上部だけをデザイン化して見やすくしたのが筆記体の「E」タイプだと聞いたことがあるが定かではない。
  • 「5」はハートを逆さにした形。手のひら(5本の指がある)を差し出した形として覚えればよい。
  • 「6」は、算用数字の「7」に似た形をしてうっかり取り違えてしまいそうだ。ここには示されていないが、左上の部分を丸めた表記もあり、こうなるとこんどは「9」にも似てくる。こればっかりは、覚えるコツがない。
  • 「7」は英文字の「V」。ラッキーセブンにVサインを出すとでも覚えればよいだろう。
  • 「8」は「V」が逆さになった形。漢数字の「八」の上部がくっついたと覚えてもよい。
  • 「9」は算用数字の9とほぼ同じと考えてよいが、どちらかというと左に倒れかかったようになっている。右に倒れかかっていて丸の部分がちょっと開いているのは「6」であるので区別が必要。
  • 「10」は、「1」にナカボツ点あるいは小さめのダイヤ型の点をつけたもの。
 以上を覚えれば、イラン国内どこに行っても数字だけは読めるようになる。ちなみに、下の図版の数字は土産物の袋に記されていたものだが、「214863 226555-221263」と読むことができる。
[イランの写真]  この数字列の中にも3個あるが、ペルシャ語の「5」の数字はハートを逆さにした形そっくりだ。空港から町中に出た時、車のナンバープレートに逆さのハートがいっぱい描かれていて、とっても愛らしく見えた。

 「5」からの連想になるが、日本の貨幣の中で5円玉だけは漢数字を知らないと金額が分からない。なぜ5円玉だけこういうデザインになったのだろう。どなたかお教えいただければ幸いです。