【イランで思ったこと(14)】ペルセポリス中途の道でペルセウス座流星群を眺めた
8/11のイラン皆既日食から早くも1カ月が経過してしまった。ここで連載したことはいずれ特集ページにまとめようと思っているのだが、なかなか時間がとれない。
さてちょうど1カ月前の同じ日付になるが、8/12から8/13未明にかけてペルセウス座流星群が極大を迎えた。今年は皆既日食つまり新月の直後であるため観測条件は最良。せっかくの機会なので添乗員さんに無理にお願いして、22時半すぎ、ガイドさん3名と希望者12名で4台のタクシーに分乗してシーラーズ郊外まで見物に行ってきた。
あらかじめ観測地を決めていたわけではない。北東の空がひらけていて照明の少ないところという条件でタクシーをとばしてもらった。翌日になって判明したが、ペルセポリス(←そういや、「ペルセウス」と「ペルセポリス」は発音が似ているが何か関係があるのだろうか)に向かう道沿いを30分ほど走った小高い丘が結果的に観測ポイントとなった。
観測地は道路沿いで車の往来が激しく、しかも近くでは家族連れがバーベキューをしていて必ずしも好条件とは言えないが、とりあえず天の川が見える程度の暗さを保っていた。
到着後まもなく、ペガススの四辺形を左から右に横切る形で明るい痕跡が流れた。観察できたのは23時から24時頃までの1時間余りのうちに10個ほど。いずれも左から右方向。四辺形の辺の数倍にも及ぶ明るいものが3個程度。とりあえず異国の地で流星を見たという体験としては満足できる結果であった。
砂礫の上にシートを敷いて寝転がったとき、ガイドさんから「サソリが出るかもしれないので気をつけてくださいよ」と言われた。冗談なのか本当に危険なのか今ひとつ不明であったけれど、中東の地で「サソリ」と聞くといかにも信憑性がありそうな気がする。南西の空のさそり座を眺めながら、ああ、いま外国に居るんだなあと感慨にふける。
流星が途絶えた時期、ガイドさんたちにアンドロメダ大銀河の見つけ方を教えてあげた。たまたま同行者が高性能の双眼鏡を携行しておられたので、これを借りる。どのガイドさんも大銀河を見たのは初めてだと感激しておられた。
※写真は、翌日ペルセポリスからの帰りに撮影した観測地近くの風景。
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