【イランで思ったこと(15)】イランの大詩人
シーラーズではイランを代表する2人の詩人の墓を訪れた。最初に訪れたのがサアディー廟というところ。2番目がハーフェズ廟という名前。
ガイドさんが「この二人のことをお話ししてもたぶん日本に帰ったらすぐに忘れてしまうでしょうけれど...」と解説を始めたが、実際、私も翌日には名前を忘れてしまった。特に同じ日に2箇所を訪ねたため、どっちでどういう写真を撮ったのかさえ覚えていない。ガイドブックとデジカメ写真のタイムスタンプを手がかりになんとか、詩人のお名前とそれぞれの廟の写真を見つけだすことができた。
最初に訪れたサアディーという方は13世紀の詩人で、若い時は各地を放浪、70歳を過ぎて代表作を書き上げるという「生涯現役」を貫いた人である。ガイドさんの説明によれば「地球は1つのからだ。足の指先でも怪我すれば痛くてたまらない。全身の行動にも影響を与える。」というロジックで、世界のどの地域の争いごとも自分には無関係ではありえないと平和の大切さを説いたという。せめて英文に翻訳された詩集でも、と思ったが残念ながら帰国までに手に入れることができなかった。
2番目に訪れたのはハーフェーズ廟(写真参照)。こちらは14世紀の詩人で、その詩集からゲーテが多くのインスピレーションを受けたことでも知られているという。廟の周りにはブーゲンビリアやバラの花が咲く。イランで最も偉大な叙情詩人にふさわしい庭園風景だった。
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