じぶん更新日記1997年5月6日開設Y.Hasegawa |
【思ったこと】 _20601(土)[心理]人間・植物関係学会(1) 人間・植物関係学会2002年大会に参加するため福岡へ。1日目は、松尾英輔会長(九州大学大学院農学研究院教授)の基調講演と、パネルディスカッション。松尾会長は、人と植物の関わりを多面的に論じられた、教育面では特に「自分と違った生き物を相手に、相手のために何をしてやれるかを学ぶ」ことが大切であると指摘された、次のパネルディスカッションのテーマは、「植物の不思議パワーのいろいろ」。植物をキーワードに6名のパネリストが登場、貴重なお話を伺うことができた。以下、備忘録代わりに印象に残った点を記す。
あと、この種の会議ではしばしば話題になることだが、花を育てることと、野菜を育てることの効用の違いについていくつか発言があった。公共の場ではどうしても花優先にならざるを得ないが、特に高齢者が対象の場合には、昨日の日記でもふれたように、やはり菜園の確保のほうが意義が大きいようにも思われる。 |
【思ったこと】 _20602(日)[心理]人間・植物関係学会(2)幸せは、脳波や心理テストでは測れない 人間・植物関係学会2002年大会の2日は、九州大学農学部で口頭発表が行われ、私も座長として参加した。九大は15年ほど前に心理学関係の学会(箱崎地区)で訪れて以来である。当時は水不足が深刻でトイレの水さえ出ない有様だった。今回訪れた貝塚地区は緑豊かで落ち着いた雰囲気があったが、時折、すでに車輪を出して着陸態勢に入っている大型ジェット機が上空をかすめる。岡大に比べるとずいぶんと騒がしいところだというのが第一印象であった。また、移転が予定されているのだろうか、発表会場の大講義室の壁面には、床から天井まで縦に何本かひびが走り、阪神淡路大震災級の大地震があればひとたまりもなく崩れ去りそうな雰囲気であった。 午前中の研究発表は2会場に分けて行われる盛況であった。参加者は農学・園芸学の研究者のほか、医師、看護師、作業療法士、福祉施設職員、花市場の社長さんなど多彩であり、さすが学際的な学会という印象を受けた。中には、園芸活動に関する個人体験の感想を述べた程度の発表もあったが、いろいろな分野の人たちが、人間と植物の関係という1つのテーマをめぐってさまざまな知恵を出し合い、意見を交換しあうことにはそれなりの意義があると思う。 そんななか、私が座長を仰せつかった発表は、どちらかと言えば、厳密な実験的統制を要求されるようなものであった。例えば、園芸活動に参加した実験群と、何もしなかった対照群に、心理テスト、脳波(α波やβ波の総含有量や割合)、筋電図などの測定を実施、その平均値の差を検定するというスタイルである[←あくまで仮想の事例]。この種の実験研究に関する一般性のある問題点を敢えて指摘させてもらえば、
|