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昨日の日記

2月16日(月)

【思ったこと】

980216(月)
[一般]言葉と文化、どっちが先か(その1)
 きのうはスキーに行っていたので、他の方の日記は殆ど拝見できなかった。その間に、上記の問題がちょっとだけ話題になったようだ[シリコンバレー留学中「神田日記」さんと、ダラス駐在emi日記さん]。言語については門外漢であるものの、論議が下火にならないうちに、私なりの考えを不定期連載で述べてみたいと思う。
 今回はその1回目として「言葉が先か、文化が先か」に先だって、「言葉が先か、社会が先か」という問題から考える。その答えは、基本的にはemiさんがご指摘のように「社会が先」ということになるだろう。

 人間が2人以上集まればそこに何らかの社会が形成される。そこでは、生活に必要な言葉を発することが他者や自分自身を強化する。

 私が高校生の頃は「三語族」というのが流行った。これは、「反抗期」の青年が、家庭内で「メシ」、「カネ」、「ウルセエ」の三語しかしゃべらないことを指すことばであったが、見方を変えれば、その高校生にとっては、それらを発することが強化され、かつそれ以外の言葉を使わなくても生活が満たされているから、それらの行動が維持されるのである。

 仮に無人島に、全く言葉が通じない人たちが5人ほど流れ着いて生活を始めることになったとする。共同行動をより正確で効果的なものにするためには、何らかの共通語が生まれるだろう。5人の中でリーダー的役割を果たす人の言葉が共通語に採用される可能性が高いが、ここでは、全く新しく共通語ができるものと仮定しよう。
 もし、その無人島に果物が豊富にあったとすると、果物の種類や状態、それが採れる場所を著す言葉、つまり名詞や形容詞、前置詞などが発達するであろう。
 いっぽう、狩りをする必要があったとすると、狩りの技法や獲物の行動を表すための動詞も発達するようになる。
 さらに、共同で物を作るようになると、分担する仕事の内容に応じて、動詞もより多様化し、さらにその程度を示す副詞も発達していくに違いない。
 また、時間的な流れを正確に表現するため、あるいは過去の経験と現在の状況を区別するために、過去形や未来形の表現が出てくる。こうして、多様な言語が形成されていくものと推察される。

 上記の例は無人島という閉鎖社会の中での言語行動の形成発展過程を述べたものである。そういった、ムラ社会では文脈から動作主が分かるので、主語が省略されやすくなるだろう。一方、外部社会との交流が多ければ、主語を明記するような表現が優勢になってくるであろう。

 
<追記>『行動分析学入門 基礎編』(産図テクスト)では、
言語行動とは言語共同体の他の成員のオペラント行動を介した強化によって形成・維持されているオペラント行動で、強化をもたらすオペラント行動はその言語共同体の行動随伴性のもとで習得されたものである。
というように定義されている。
【ちょっと思ったこと】
【新しく学んだこと】
【リンク情報】
【生活記録】
【家族の出来事】
【スクラップブック(翌日朝まで)】
※“..”は原文そのまま。他は長谷川による要約メモ。【 】は長谷川によるコメント。誤記もありうるので、言及される場合は必ず元記事を確認してください。
  • 16日夜、台湾の台北国際空港でエアバスA300-600R型機が墜落炎上。196人全員絶望。名古屋の事故と共通性がとりざたされている。[各種報道]。
  • 水産庁は16日、今国会に提出予定の78文字もある法律名を18文字に改めることに決めた。もとの名称は「原材料の供給事業及び水産加工品の貿易事情の変化に即応して行われる水産加工事業の施設の改良等に必要な資金の貸付けに冠する臨時措置に冠する法律の一部を改正する法律」。改められた名前は「水産加工業施設改良資金融通臨時措置法」。[2/17朝日]

2月15日(日)

【思ったこと】

980215(日)
[生活]恩原高原へ今季初スキー
 この冬初めてのスキーに行った。
 行き先は、県北の上斎原村にある恩原高原。岡山県内では最大のスキー場で合計9本のリフトと14のコースがある。中国・四国地方や関西の方はご存じかと思うが、関東の人にはむしろ、近くの人形峠のほうが知られているかもしれない。

 以下、雑感:
  • このスキー場の長所は、岡山市内から一般道経由で2時間程度で行かれること、初心者からやや上級に近い中級者に至るまで、各種のゲレンデがありスキーヤーを飽きさせないこと、スノボーゲレンデとスキーゲレンデがはっきり分けられており、衝突事故が起こりにくくなっていること、などである。
  • 一方短所と言えば、標高差が220m、最長滑走距離が1300mとゲレンデが広い割には少々物足りないこと(ちなみに、大山はリフト20本、13コース、標高差465m、最長滑走距離1600mとなっている)、スキー場近くの道路が狭く、凍結すると思わぬ大渋滞に巻き込まれる恐れがあること、などだろうか。
  • 昨年までと比べると、だいぶ割引のサービスが増えている。従来は1日券4300円と、11回券2600円だけだったところ、今年新たに平日のレディース券、午前券、午後券、小学生以下の子供券などがいずれも2800円となっており、さらに3/2より(←果たして雪が残っているかどうか)シーズン終了までは1日券が2800円に割引されるとのことだ。岡山では昨年3月に岡山自動車道が開通し、特に大山、蒜山、鳥取県花見山、広島県東部の各スキー場へのアプローチが大幅に短縮された。スキー場のサービス競争は結構なことだ。
  • スキー場には一日券、午後券といった乗り放題の券と、回数券がある。私はどちらかと言えば回数券のほうが性に合っている。一日券を買うと、貧乏根性がでてきて、元をとろうと時間ぎりぎりまでたくさん滑ろうとする。それよりも回数券の回数分だけ周囲の景色を味わいながらゆっくりと滑ったほうがいい。いずれにせよ、この恩原では、土日の混雑時には15回も滑れば十分。回数券利用なら4000円以下で済むから、1日券より割安だ。
  • このスキー場には3カ所ほど食堂があるが、日曜日はどこも満員。食券を買うにも長い行列。ゆっくり休む暇などない。経営上のコストを考えるとやむを得ぬところかもしれないが、どうにも落ち着けない。
  • 日帰りのスキーというと、どうもセカセカして雪景色を楽しめない。滑るのは半日ぐらいにして、あとは雪合戦をするとかかまくらを作るとか、家族だったらいろんな遊び方があるはずだけれど、朝は「早く行かないと駐車場が満杯になる」、帰りも「明るいうちに国道に出ないと道路が凍結する」などと余計な心配をしてゆとりがない。クロスカントリー型ののんびり山スキーも楽しみたいところだけれど、コストのわりに収益が得られないのか、整備されたコースがあるとは聞かない。
  • 地元にしてみれば、とにかくたくさんのスキー客がやってきて、駐車料金、リフト一日券、食事代などを消費する。そのためにいかに効率をあげるかという視点だけが先行し、時として「雪を楽しむ」趣向を排除してしまう。まあ、やむを得ないところだろうか。
【ちょっと思ったこと】
【新しく学んだこと】
  • 恩原からの帰り、ラジオで「環境ホルモン」の話をとりあげていた。化学物質のうちあるものは、女性ホルモンに似た働きをして、生体の生殖活動に異常を引き起こすとのこと。アメリカの何とかというワニのオスはこの影響でペニスが小さくなって正常な受精ができず、結果的に卵の大部分が無精卵になったという話をしていた。
【リンク情報】
【生活記録】
【家族の出来事】
【スクラップブック(翌日朝まで)】
※“..”は原文そのまま。他は長谷川による要約メモ。【 】は長谷川によるコメント。誤記もありうるので、言及される場合は必ず元記事を確認してください。
  • 2/15長野五輪は、ジャンプ・ラージヒルで船木が金、原田は銅、スケート1000mで清水が銅。
  • インドネシアのカリマンタン島の住人がアレルギー性疾患にかかりにくいのは寄生虫の分泌液や排泄液中にある糖たんぱくの働き。[2/16朝日・家庭欄・清潔ニッポン健康学・藤田紘一郎氏]
  • 関西・四国で納豆の消費増加。香川で前年比+80%、高知+59%、岐阜+56%。関西では、兵庫+51%、大阪+40%、奈良+37%、京都は-7%。但し、一戸当たりの消費量は関東地区の3割程度。[2/16朝日・家庭欄]