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昨日の日記

6月17日(水)

【思ったこと】
980617(水)[教育]大学における情報処理教育
 たいがいの大学には、一般教育科目として「情報処理入門」、「情報処理」、「情報科学」といったものが掲げられているが、現実にはどういう教育が行われているのだろう。
 科目名だけを見ると、2進数の加算や乗算の仕組み、論理回路、文字コード、転送時のチェックの仕組みなどを教えるか、特定のプログラム言語の基礎を教えているようにも思えるが、私の学部のシラバスなどを見る限りでは、現実には「ワープロソフトの使い方」、「表計算ソフトの使い方」、「Eメイルの送り方」、「簡単なプログラミング」などを半年かけてやることになっている。
 このことについてちょっと話題になった。教養部廃止後の一般教育担当教官は全学教官の全員出動が建前になっているのだが、文学部からは情報処理担当者が誰も登録していない、一人ぐらい出せという要請があったためである。
 これに対して私は次のような意見を述べた。
  • ワープロソフトの使い方とかEメイルの送り方などどいうものは、学生が自分で身につけられるものである。いわば学生に「車の運転の仕方」あるいは「バイクの運転の仕方」を教えるようなものだ。その程度のレベルのことを大学の授業として行う必要はない。
  • 大学の授業としては、せいぜいガイダンス科目の中で2〜3回、パソコン実習室の利用方法についてルールを教えるだけでよい。あとは、各自が自由に出向いて、自習ソフトなどを使って自分で必要なところだけを学んで行けばよい。学生や大学院生のアルバイトを実習室に常駐させて、必要に応じて個別に指導するだけで十分だ。
  • もし本当に授業として「情報処理」科目を実施するのであれば、もっと基礎的な、学問としての情報科学を教えるべきである。

 今回の情報処理教育に限らず、大学の教育全般について、教官が教卓で一方的に講義をするだけの方式から、メディアの多様化に合わせた、さまざまな授業形態を模索していく必要があると思う。私自身の場合も、ゼミの研究報告書はEメイルで提出し、ゼミ・ホームページに掲載する方式をとっている。クローズドな掲示板・伝言板方式の演習も可能であろう。
 このほか、語学教育では、例えば英検合格とかTOEFLでの一定以上の点数獲得者に単位を与えるなど、外部試験による単位認定の試みも検討されているらしい。中には、スポーツの部活動における一定の成果を体育の単位に振り替えようと言う意見もある。課外活動が単位になるというのはちょっと奇妙な気がするけれど、学生の自主的な勉強、スポーツ、健康保持活動を促進する効果があるならば、前向きに検討してよいと私は思う。
【ちょっと思ったこと】
  • 6/18朝の6時台のNHKニュースによれば、北海道室蘭で新たに開通した白鳥大橋では、橋の途中で車を止めて景色を眺めたり記念写真をとったりする人が多く、監視カメラを通じた駐停車禁止の警告が続けられているという。同じような現象は、瀬戸大橋でも見られたと思うが、そもそも、せっかく橋を作るのだから、一般歩道をつけて人が橋のたもとの駐車場などから歩いて往復できるような設計にしておくべきではないかと思う。ただ通行の道具としての橋ではなく、大自然とのふれあいの場、あるいは健康増進のための遊歩道として、もっと橋を活用すべきではないか。
【新しく知ったこと】
  • 台風1号の発生が遅いのは、遅い順に、7月2日(1973年)、6月25日(1983年)、6月20日(1952年)。今年はまだ1号が発生しておらず、Top3入りする可能性が高い。1号の発生が遅い年というのは、エルニーニョ現象が終息に向かった年にあたっているそうで、今年もそれに該当している[NHK朝5時台の気象情報]
【リンク情報】
【生活記録】
  • 生協食堂の前で、無料体脂肪率測定をやっていた。装置の仕組みは分からないが、両手の中指のあいだの電流で測定するタイプ。結果は、体脂肪率23.4%で軽肥満、体脂肪量15.2kg。
【家族の出来事】
【スクラップブック(翌日朝まで、“ ”部分は原文そのまま。他は長谷川による要約。【 】部分は簡単なコメント。)】
  • 日米、円買い協調介入に踏み切る。日本時間朝の時点で、136.90〜137.00円。NY株式市場は164.17ドル高の8829.46ドル。中国の人民元切り下げを防ぐ狙い。