【思ったこと】
980716(木)[一般]入り口と出口あれこれ 私が勤務しているO大学は、東京のおもだった大学と違って、車の出入りが自由になっている。昼間は許可証の無い車が駐車するとパーキングロックをかけられるので大学と無関係の者が駐車場代わりに使うことはできなくなっているのだが、夜は巡視員による取り締まりが行われていない。大学構内が広いこともあって、真夜中には暴走行為、さらには、車を利用した強盗傷害事件までおこり、その対応策が検討されている。 そんななかで、各出入り口に遮断機を設け、許可を受けた人が「パス・カード」を差し込むと構内に入れるというシステムが有力な案として浮上してきた。 当初、私自身もこの方式ならば入構者が特定できるので有効であろうと思ったのだが、よく考えてみるとまだまだ抜け道があることに気づいた。 この方式では、O大生と全く関係の無い学外者の入構は阻止できる。しかし、学内にパス・カードを持った友人が一人でも居た場合、いったんゲート前で車を止めて携帯電話で呼び出してその友人にカードを持ってきてもらえば、何台でも入構することができるのである。まあ、疑い出せばキリのないことであるが、限られた予算の中で万全の対策を講じることはなかなか難しいところがあるようだ。 出入り口を厳格に管理してもズルができる例というのは他にもいろいろ知られている。いちばん有名なのは「キセル乗車」かと思う。もっとも最近では、改札を入る時に何らかの情報を書き込む定期券というのもあるらしいので、出口だけ定期券を使うという手口は難しくなっているかもしれない。 出入国の管理などもあまり厳格でない国がある。いつぞや海外の山登りに行く途中に某国で一泊した時など、飛行機が到着し、メンバーの一部がトイレに行っている間に、入国手続事務が終わり、手荷物受け取り場と空港出口との間の出入りが自由になってしまったことがあった。トイレに行っていた人たちはそのまま入国できたものだと勘違いしてホテルに一泊したが、いざ出国という段階になってパスポートに入国印が押されていないことに気づいた。管理官に賄賂を渡してごまかしてもらおうかと、芋判を掘ってごまかそうなどという意見もあったが、逆に処罰される恐れがある。結局、入国印の押されてあるパスポートとまとめて束にして一括処理をお願いし、何とか切り抜けたことがあった。 出入り口の管理と言えば、大学の入学試験と卒業認定もこれに含まれると言ってよいだろう。最近は、「入りにくいが出やすい」を改め「入りにくいし出にくい」大学にすべきだとの声も聞かれる。私も基本的にはこれに賛成なのだが、学生のレベルが低い私立大などであまり厳格に単位認定を行うと大量の留年生を出す恐れがある。それは結局、大学そのものの評価を下げ、少子化のなかでの経営を悪化させることにつながる。そんな大学は実用本位の専修学校に変えてしまえばよいという意見もあるだろうが、現場の担当者の苦労を考えるとあまり過激なことも言えない。まとまりがつかない話題になったが、出入り口の管理だけでは何事もうまくいかないということを今日の日記の結論としておこう。 |
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【スクラップブック(翌日朝まで、“ ”部分は原文そのまま。他は長谷川による要約。【 】部分は簡単なコメント。)】
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