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8月23日(日)

【思ったこと】
980823(日)[天文]これから期待される皆既日食
 昨日22日の9時56分から10時8分ころのあいだ岡山では部分日食が見られたというが、昔天文少年にしては珍しく、私はこのことをすっかり忘れていた。昼頃に人工衛星関連のボードを覗いて初めてそのことを知った時にはもう日食は終わっていた。もっとも、岡山での食分は0.002ということで、仮に眺めても、丸い太陽の縁の一部がちょっと変になっているかなあ、という程度の欠け方ではなかったかと思う。
 この日食は、ボルネオ島からニューギニア島北の海上では金環食になり、インターネットでも中継されたというが、実際のところ、どんな見え方をしたのだろうか。

 金環日食が皆既日食ほど注目されないのは、コロナの観測ができず天文学的にはあまり価値が無いためであろうと思う。実際に見に行ったことが無いので何とも言えないが、おそらく金環食の最中は、あまり暗くはならず、日の出直後の明るさを保つものと思う。太陽の明るさはマイナス26.74等級と言われる。星の明るさは5等級の差で100倍、10等級ならば1万倍のちがいがあるので、仮に太陽の99.99%が月に隠されたとしても、まだマイナス16.74等星の明るさを保つことになる。いっぽう満月の明るさはマイナス12.7等星。ということだから、まだ満月40個分の明るさに相当する。暗黒の空に金色のリングが輝くなんていう光景はあり得ない。また、このことから、皆既日食の場合には、その瞬間にいかに劇的な明るさの変化がおこるかも想像できるわけだ。

 私自身は、10年前の3月に、小笠原沖の皆既日食を見物に行ったことがある。この時の写真が、こちらに残っている。皆既日食といっても天の川が見えるほど真っ暗になるわけではない。そこの写真にあるように、水平線は四方どこを見ても夕焼けのように赤くなる。もちろん天頂は真っ暗だ。皆既日食を望遠鏡で眺めるために、あるいは写真を撮るだけのために現地に出かけていく天文ファンも多いけれど、その瞬間を望遠鏡で眺めるだけだったらテレビやインターネットの画像でも大して変わりはない。写真なども他の人の撮影したものを見せてもらえば済む。しかし、大空全体を肉眼で見渡して感じる壮大な変化は、現地に行かなければ決して体験できない。そういう意味では、多少、お金をつぎこんでも行ってみる価値があると思う。

 とはいえ、次回見に行くとしても、単身で行くわけにはいくまい。家族全員で海外に行くとなると4人で120万〜200万はかかってしまう。それで雨でも降られたらどうにもなるまい。子どもたちには、いずれ大人になってからそれぞれの稼ぎで行ってもらうか、2035年までまってもらうしかあるまい。参考までに、今後、比較的見物しやすい皆既日食の予報をかかげておく。日付は世界時。いちばん期待できそうなのは2009年の7.22で、この数日前発のチャーター船が多数この海域に向かうものと思われる。2035年は秋雨前線でぐずつくおそれがあるが、どっちにしても私は生きていないだろう。
  • 1999.8.11.(2.4分)ヨーロッパ、中東
  • 2001.6.21.(4.9分)南アフリカ
  • 2002.12.4(2.1分)南アフリカ、インド洋南部
  • 2003.11.23.(2.0分)南極大陸
  • ....
  • 2009.7.22.(6.7分)日本の南海上一帯
  • ....
  • 2035.9.2.(2.9分)日本国内、関東地方・中部地方

 余談だが、天文に関心の無いものでも一生に一度は眺めたい天文現象としては、この皆既日食のほかに、大彗星、オーロラ、大流星雨をあげることができるだろう。大彗星は、去年ヘールボップ彗星をたっぷり眺めたので私は思い残すことはない。大流星雨は、今年の11月17〜18日のしし座流星群がかなり期待できる。但し、軌道が離れた関係で1966年11月の再来は無理だとは言われているようだ。あとはオーロラか。
【ちょっと思ったこと】
【新しく知ったこと】
【生活記録】
【スクラップブック(翌日朝まで、“ ”部分は原文そのまま。他は長谷川による要約。【 】部分は簡単なコメント。)】
  • ロシアのエリツィン大統領は24日未明(日本時間)、すべての閣僚を解任。
  • 元阪神タイガース投手・監督の村山実氏が22日死去、61歳。
  • 日本三大秘境の1つ徳島県の西祖谷山村(にしいややまそん)のかずら橋で23日に2歳の男児が転落死。渡る途中ではなく、同行の祖父らが橋を渡るのを待っていた時の事故。これまで観光客が橋やたもとから転落する事故は無かったという。
  • 大西洋を横断中の男性は1日に平均96km泳いでいる[8/24NHK、6時台のニュース]