じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Y.Hasegawa

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[今日の写真] ゼラニウム。アパートの下に奥様連中が手分けして植えたもの。だいぶ株が大きくなり見事な花をつけている。


6月9日(水)

【思ったこと】
990609(水)[教育]成績入力も契約発注も図書注文もすべてオンラインの時代になったが...

 私の大学では、今年度に入ってから、成績入力、契約発注、図書注文などがすべてWWWブラウザを通じて行われるシステムに切り替えられるようになった。

 これまでは、例えば試験の成績は、所定の報告用紙に手書きで数字を書き込み、印鑑を押して提出。また、研究用の備品や消耗品は、メモ用紙などに品名を書いたものを用度係に手渡して注文を依頼、図書の場合は、教官が生協や出入りの本屋さんを通じて独自に注文し、その現物に伝票を添えて用度に提出し、図書館への登録を依頼してきた。それがここへ来て、何でもかんでも事務局の特定のHPにアクセスして、ちょうど日記作者がアンケート画面に書き入れるような形で入力する方法に切り替えられ現在その普及段階に入っている。

 手書き方式からオンライン入力方式に変更された主たる背景は、何と言っても定削による事務官不足によるものである。報告書からいちいち成績を転記するほどの人手が無い。またこれまでは部局別に置かれていた用度係は事務局の契約発注課に集中され、一元管理されるようになった。教官が個別にメモを渡したり電話で依頼する相手が居なくなったわけである。

 オンライン方式は日頃からネットに慣れ親しんでいる教官にとってはまことに便利。しかしその一方で、未だにワープロさえ使わず、もっぱら手書きの文書を書いている教官も居る。そこからさまざまな問題が生じつつある。

 1つは、「使える教官」が過剰に頼られることだ。例えば成績入力システムの場合、いちいち事務官が説明に出向く余裕が無いので、代わりに操作に慣れた教官を各学科で「インストラクター」として養成し、そこを核として全教官への普及にあたらせようとする計画が進められている。教務委員の私はイヤでもインストラクターをつとめさせられる。インストラクターというと聞こえが良いが要するにお助けマンだ。トラブルの大半は、入力システムのことではなく、ネットの接続上のトラブル、キー操作ミス、OSや他のアプリケーションに関するものなどになることが目に見えている。居留守でも使わないと、成績報告期間中は呼び出し電話ばかりの応対に追われてしまいそうなイヤな予感がする。

 問題になりそうなのが図書の発注システムである。先月中旬に図書館主催の説明会が行われたのでさっそく出席してみたが、まず驚いたのは、発注システム全体を大手の書店丸抱えで導入していることだ。このシステムは、大学の図書館TOPページのリンクからアクセスすることができるが、実際にはクリックした瞬間にその書店関連の民間会社のサーバーに飛ぶ。そこで必要があれば書名等を検索し発注をかけるわけだが、何と「業者指定」のデフォルト値が
というように、システム導入に携わったA書店に設定されており、初心者が書名・出版社名だけを入れて発注をかけると自動的にA社から購入するような「OPTION selected」指定になっていた。この問題点については、5月中旬の説明会の席上で私自身が気づき、「このような説明会で意見を述べるのはふさわしくないけれど...」とあえて断った上で、「このような公的な予算執行システムにおいて、デフォルトが特定業者になっているのはおかしい。デフォルトはあくまで“01:指定なし”とすべきである」と要望を出したのだが、6/9夕刻の時点でも何ら改善が加えられていなかった。
※この日記では大学内部で解決すべき問題にはできるだけふれないように心がけているのだが、オンラインによる図書発注システムの導入が全国の大学で検討されている状況をふまえ、非常に公共性の高い問題であると判断し、あえて公表させていただくことにした。

 もっとも図書購入には他にもいろんな問題がある。例えば、同じ校費発注でも大学生協に注文すれば割引率は10%となるが、他の書店ではこれより割高になってしまう。国税の節約という観点だけから考えれば、現時点ではすべての図書を大学生協経由で購入したほうが望ましいということになるが、これでは取引先の独占化につながってしまう。会計検査上はどう判断されているのだろう。

 他にも、電子的媒体による学術情報データベースが非常に高額であり価格設定が実質的に業者側の言い値になってしまっていること(←但し、図書館側で値引き交渉はしているらしい)、「見計らい(書店が各教官の研究室に現物を持ち込み教官が内容を見た上で購入を決める慣習)」のメリットとデメリットの問題、再販価格制度との関係など.....。実名で日記を書いている立場上、これ以上具体的な問題にはふれることは差し控えさせていただくけれど...。

 もとの話に戻るが、このほかオンライン入力にはセキュリティの問題が常に絡んでいる。ハード上はいくら厳格にしておいても、教官側の不注意でパスワードが盗まれたり解読されたりすると、学生の成績が外部に漏れる恐れも出てくる。もっとも成績のような情報は秘密にせず初めからネット上で公開しておいたほうがもっと熱心に勉強するかもしれないという気もするけれど...。
【ちょっと思ったこと】
  • 6月8日の日記で、
    6/6(日)の観客動員数を調べてみたところ、西武ドーム(西武vsロッテ)が5万、東京ドーム(日本ハムvsオリックス)が3万6000人、大阪ドーム(近鉄vsダイエー)が2万2000人で、合計10万8000人。セ・リーグは、神宮(ヤクルトvs阪神)が4万、横浜(横浜vs巨人)が3万、浜松(中日vs広島)が1万7000人で8万8000人。......パ・リーグはセ・リーグに引けをとらない観客動員を誇っているように見える
    と書いたが、その後の平日のパ・リーグの客入りは必ずしも芳しくないようだ。
    • 6月8日:セ・リーグが13万3000人(ヤクルトvs横浜2万人、中日vs巨人5万5000人、広島vs阪神4万8000人)、パ・リーグが4万1000人(西武vsオリックス1万4000人、ロッテvs近鉄7000人、日ハムvsダイエー2万3000人)
    • 6月9日:セ・リーグが13万3000人(ヤクルトvs横浜2万人、中日vs巨人5万5000人、広島vs阪神4万8000人)、パ・リーグが4万9000人(西武vsオリックス1万5000人、ロッテvs近鉄7000人、日ハムvsダイエー2万7000人)
    パ・リーグは両日ともセ・リーグの1球場分の観客しか動員できていない。松坂登板の観客動員効果はどのぐらいになるのだろうか。
【新しく知ったこと】
【5LDKKG作業】
  • キュウリ2本収穫(合計19本)。
【スクラップブック(翌日朝まで、“ ”部分は原文そのまま。他は長谷川による要約。)】