【ちょっと思ったこと】
- 日本領土で唯一北回帰線の南に位置する沖ノ鳥島が今日から国の管理下に置かれることになったという。周知のように、この水没すれすれの島は日本の大陸棚資源と領海確保のために不可欠な岩礁であり、285億円をかけて「護岸工事」を施した経緯がある。「国の管理」というのは直轄地にするという意味ではなくて、護岸の管理を東京都から国に移行したということだと思うが、今後、東京都という自治体がこの島に施しうる行政的な措置は一体何が残るのだろうか。
- 某演習で栃木県のことが話題になった。「最近の大学生は〜を知らない」などと言われることが多いのでもしやと思い「栃木県の県庁所在地は?」と座席順に聞いてみたが、不正解が3人続き4人目でやっと正解。日光見物でも行かない限り、岡山くんだりから栃木県まで出かける人はそうは居るまい。忘れてしまうのもやむを得ないところであろう。
都道府県といえば、かつて長崎に住んでいた時、東京や名古屋の大学関係者に長崎県の地図を書いてもらったことがあった。島原半島から野母崎、西彼杵半島、五島列島、平戸、壱岐、対馬、大村湾などを的確に描ける人は誰も居なかった。自分たちの住んでいない県のことまで知っている人はそうは居るまい。また、もしそうであるならば小中学校の地理の授業では、細かな都市名や半島名まで覚え込ませるのは無駄ということになる。
- 6/25朝5時台のNHK「おはよう日本」によれば、東京の小田急線の3100型ロマンスカーが来月16日で営業運転を終了するという。このロマンスカーは1963年に運転を開始し、新宿・小田原間82kmを62分で結んだ。少し前に解体された車両がTVに映し出されていたが、走行距離は626万5000kmであると言っていた。今後は、展望車両の無い新型ロマンスカーのみで運行されるという。
世田谷で生まれ育った私にとって、このロマンスカーにはいろいろと懐かしい思い出がある。当時ススキの山だった羽根木公園の南側の山頂からこの電車が走るのをよく眺めた。いつかはあの展望車両の最前列に座ってみたいものだと思っていたが結局果たせなかった。そういえばもう30年近く箱根に行ったことがないなあ。
- 6/25朝日新聞によれば24日に開かれた三菱自動車株主総会で「白髪頭で、老眼鏡をかけているような役員は後進に道を譲るべきでは」との発言があったそうだ。役員の若返りをはかれという趣旨かと思うが、高齢者を「白髪」、「老眼鏡」でステレオタイプ化して攻撃するのはいかがなものだろうか。私自身もずいぶん白髪が増えているし、細かい文字は老眼鏡を使わないとよく見えないけれどそのことを知的能力衰退の指標のように見られてしまうのはまことに空しい気がする。
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