じぶん更新日記1997年5月6日開設Y.Hasegawa |
ウイキョウ。茎が強く、活け花の芯として有用。ミカンの果樹と香りが似ているせいなのか、アゲハチョウの幼虫を見かけることが多い。 |
【思ったこと】
990626(土)[一般]子供を育てない広場 いつも通る道沿いに「みんなで育てよう 地域のこども」と書かれた大きな看板があることにふと気づいた。この看板は、地元の関係者や警察が非行防止を呼びかけるために設置したものと思われるが、ちょうど広場の正面に設置されているため、この広場全体が子どもたちを育てるための遊び場として活用されているような印象を与えているように見える。 ところがこの広場、写真に写っているような金網で囲われており、入口は施錠されていて、子どもたちはもちろん、乳幼児をベビーカーにのせて散歩することも、親子でボール遊びをすることもできない。詳しい経緯は知らないが、もともと公営病院だったところが移転し、その跡地の斜面を雛壇型にならしてゲートボール用のコートに造成されたものだ。 たぶん平日の午前中などに地元のお年寄りグループがゲートボールにいそしんでいるのだと思うけれど、他の目的にはめったに開放されていないようだ。夕刻に野球をやっている子どもたちをみかけることもあるが、これは金網を乗り越えて「無断で」遊んでいるにすぎない。管理者に見つかれば叱られることだろう。こういう広場は、ゲートボールを趣味とする一部のお年寄りにとっては大切な集いの場ではあるが、少なくとも子供を育てる広場にはなっていない。いっそのこと、この看板は「みんなで育てよう 地域のこども 但し、この広場では育てません」と書き換えたらいかがだろうかなどと思ってみたりする。 以前長崎の新興住宅地に住んでいた時、子供を近くの公園に連れていったら、お年寄りからゲートボールをやっていて危ないからこっちには入るなと注意されたことがあった。高齢者の生きがいを尊重するという立場からはやむを得ないところもあるけれど、少し口の悪い言い方をすれば、いじめっ子が小さい子どもたちに「おりゃーっ、野球の邪魔だ。帰れ帰れ!」と言っているのとあんまり違いが無いようにも思える。 住宅の密集した地域の中ではどんな公園が求められているのだろうか。面積が限られているので、住民たちの多様な要求のすべてを満たすのは原理的に不可能だろう。よく見られる「球技禁止」の看板は、幼児の安全を守り公園周辺の民家のガラスを割らないためには必要な処置であろうが、高学年の子どもたちの欲求を抑えてしまうことになる。「犬の散歩禁止」も、ちゃんと糞の始末をしている愛犬家にとっては理不尽な措置でもある。このほか、自治体が多額の予算を投じて外国の芸術家にパブリックアートやモニュメントの作成を依頼する場合があるが、これがかえて不評を招くこともあるという。たとえば、だいぶ昔の話になるが、足立区のある公園には、半分ピラミッド型、半分円墳型のの盛り土がある。足立区が2000万円を投じて、外国の芸術家に依頼した作品ということらしいが、地元の住民の評判は、インタビューを聞く限りでは、あまりよくないようだ(97年5月20日の日記参照)。 私の個人的な希望を言えば、住宅地の中の公園は基本的に自然とのふれあいを第一に考えてほしいと思う。予算がなければ休耕田でもよい。子どもたちがカブトエビやホウネンエビ、あるいはオタマジャクシやトンボを観察できる場所を作ることは可能。このほか、花壇や植栽の管理は地元のお年寄りのボランティアに任せてもよい。公園全体の広さにもよるだろうが、単位面積あたりの利用者が少ないようなグラウンドはあまりオススメとは言えない(昔、誰かがWeb日記で同じことを主張されていたように思ったが、誰だったかなあ)。ゲートボール場などは、公園ではなくビルの屋上に作るという手もある。それを設置したら税の軽減措置が受けられるような施策も必要かと思う。 |
【ちょっと思ったこと】
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【新しく知ったこと】
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【生活記録】
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【5LDKKG作業】
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【スクラップブック(翌日朝まで、“ ”部分は原文そのまま。他は長谷川による要約。)】
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