じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
【思ったこと】 _60220(月)[心理]冬ソナを振り返る(4)【第1話】2人の恋愛はいつから始まったか(2) ユジンとチュンサンの恋愛は、学校をさぼってナミソムに出かけた時から始まった。ナミソムで2人の関係が変化していたことは、それ以前の2つのシーンとの対比で明確になる。 1つは、NHK吹き替え版ではカットされてしまった重要なシーンに関連している。すでにいくつかのサイトで取り上げられているように、完全版では、チュンサンが転校した初日、ユジンは道端の柵の上を綱渡り芸のように歩こうとするが、途中でバランスを崩す。そのさい一緒に下校していたサンヒョクが手を握ろうとすると、ユジンは No, you're not my boyfriend. Why should I take your hand? Only that one special person will ever hold my hand.といって断る。サンヒョクには気の毒だが、ユジンはサンヒョクを自分のボーイフレンドとしては認めていない。では、最初に手を握る相手は誰か? これはきわめて重要な伏線になっている。 もう1つの重要なシーンは、ユジンが酔っぱらいにからまれ、駆けつけたチュンサンと一緒にこれを撃退。交番で事情聴取されてから一緒に帰る時のセリフに表れている。その時の2人の会話の一部を英語字幕で再現すると... ユジン:Tell me the truth. You transferred here because you got into trouble in Seoul. .....No?.....Why did you come here then?あくまで私個人の考えだが、チュンサンの ●I don't know you well enough to tell you. という言葉は、「キミがどんな人か、ボクにはまだ分からない。打ち明けてもよい人なのかどうか...」 というような意味にとれる。この部分、オリジナルの韓国語のセリフはどうなっているのだろう? どなたかお教えいただければ幸いです。 ちなみにこの部分の日本語吹き替えは、 ユジン:ねえ、正直に答えて。前の学校で問題起こして転校してきたんでしょ。ちがう? じゃあなんで転校してきたの?となっているが、「誰だって関係ないだろ」では、将来にわたって打ち明けられないという意味にとられかねない。[※] さて、とにもかくにも、ナミソムの初デートで2人の関係は大きく変わった。 メタセコイアの並木道の途中、ユジンはチュンサンは友達を作るべきだと言いながら倒木の上を歩く。よろけそうになったところでチュンサンが手を差し伸べる。ユジンはちょっとためらってからそれに応じる。この瞬間、チュンサンはユジンにとっての「one special person」になったのである。 いっぽう、「I don't know you well enough to tell you.」と言っていたチュンサンは、ナミソムで初めて、捜していた人が父親であったことをユジンに打ち明ける。ここでやっと「well enoughto tell you」になったのであった。もっともチュンサンは、その男性がサンヒョクの父親であったこと、あるいは、自分の母親が同じ高校に在籍していたということまでは語らない。それを語ってしまったらドラマが成り立たないと言えばそれまでだが...。 第1話の感想はとりあえずこれで終わるが、第1話ではもう1つ、チュンサンの父親探しが大きなテーマになっている。大学の講義室にキム・ジヌを訪ね、教室から出たところで「父親と一緒に帰ろうとしてやってきた」サンヒョクの姿を目撃する。この直後から、チュンサンは「異母兄弟」であると知った上でサンヒョクに接していたわけで、この状態は第2話の終わり、夜遅くにキム・ジヌの研究室を訪ねる時までずっと続く。父親探しのことについては別に取り上げたいと思っている。 [※2/25追記]
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