じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
【思ったこと】 _60317(金)[心理]冬ソナを振り返る(11)【第3話】最大の見どころはチェ・ジウさんの感情表現 今回からやっと第3話に進む。第3話はチュンサンの事故「死」を放送部の仲間が「弔う」シーンから始まり、マルシアンのオフィスでユジンがイミニョンに出会うシーンで終わる。『もうひとつの冬のソナタ チュンサンとユジンのそれから』(ISBN:484701569X)に「第3話はあらゆる面で、このドラマにとってとても重要なポイントとなる回であると言えます。」(64頁)と記されているように、ここから先17回の長いドラマの出発点となる重要な回であることは間違いない。 もっとも私個人にとっては、全20話の中ではこの回はあまり何度も観たくない部分にあたっている。いちばんの理由は、サンヒョクがあまりにも気の毒だということにあるのだ。サンヒョクの視点からみれば、第3話は、ユジンへの初恋が成就する(はずだった)直前の幸せの絶頂期にあたっているし、同時に、約婚式をすっぽかされた屈辱(←といってもサンヒョク自身は屈辱を感じていないようだが)の回でもあった。何も悪いことをしていないサンヒョクがなぜあそこまで苦しまなければならないのか、男なら、ここできっぱりユジンを諦めるべきではないかという気がしないでもない。 じっさい上掲書によれば、「サンヒョクのような男がいるはずないでしょう」とか「サンヒョクを捨ててチュンサンを選ぶユジンはとても残忍な女だ」といった意見が番組掲示板に寄せられたという(67頁)。ま、しかし、恋愛というのは理性で選択・判断するものではない。ユジンが約婚式をすっぽかしてまで幻?のチュンサンを追い求めるのも、サンヒョクがそういうユジンをなお愛し続けようとするのも、それが恋愛だと言えばそれまでで、理屈で説明してもどうにでもなるものではない。 さてこの第3話だが、私は本当の見どころはチェ・ジウさんの感情表現のすばらしさにあると思う。この回の中でチェジウさんは
私は芸能界のことは殆ど知識が無いのだが、ネットで見つけたこちらのサイトによれば、チェ・ジウさんは ...デビュー3年目にして映画「貴賤道」のヒロインに大抜擢される。しかし撮影2ヶ月目に幸運は悪夢に変り、制作上の諸事情から降板させられることになった。そのことに傷ついた彼女は一時 かなり落ちこんだが、その後2ヶ月間にわたり大量の本を読み、映画ビデオ鑑賞をし、毎日長時間鏡に向かって表情の研究をするなど演技の勉強に励んだ。という。おそらくその時の「表情の研究」が冬ソナでの多彩な感情表現に活かされているのではないかと思う。 もう1つ、これは前にも書いたことだが、「10年後」で髪を切ったというのも大正解であったと思う。人間の顔は誰でもそうだと思うが、頭髪に比べて顔の占める面積の大きいほうが表情が目立ちやすくなるものだ。 |