じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
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キャンパス内の環境整備工事が行われているなか、理学部前の工事が真っ先に竣工。写真は石庭のようにも見えるが、理学部教員に尋ねたところでは、テーブルや椅子として活用できる設備であるとのこと。 |
【思ったこと】 130316(土)日本行動分析学会「熊野集会」(2)高齢者と共に生きる(2) 昨日の続き。 ワークショップでは、私自身の企画趣旨説明に続いて、芹澤隆子・日本ダイバージョナルセラピー協会理事長による話題提供が行われた。ダイバージョナルセラピーについてはこの日記で何度も取り上げているとおりであり、芹澤さんのお話も毎年複数回拝聴しているが、今回は特に、行動分析学との類似性・共通性に力点を置いてお話していただくよう事前にお願いしてあった。ご多忙のなか、私の勝手な注文を快く引き受けてくださったことに、まずは感謝を申し上げたい。 さて、話題提供ではまず、ダイバージョナルセラピーの発祥の地であるオーストラリアの高齢社会の実態が日本と比較された。日本とオーストラリアでよく似ているのは平均寿命が長いことであり、2011年の統計では日本は83歳で世界1位、オーストラリアは82歳で世界2位となっている。なお、ネットで最新情報を調べたところでは、この数値はほぼ変わらないが、サンマリノ、アンドラが、日豪とトップ争いを演じているデータもあった。また、東日本大震災の影響などもあって、最新の数値では、日本人女性は香港に次いで世界2位、日本人男性は、世界第8位まで下がっているという。孫引きになるが、厚生労働省が昨年発表した平成23年度簡易生命表では 男性 1.香港80.5 2.スイス80.2 3.アイスランド79.9 4.スウェーデン79.81 5.イスラエル79.7 6.シンガポール79.6 7.オーストラリア79.5 8.日本79.44 9.イタリア79.4 10.オランダ・ノルウェー79.0ま、いずれにせよ、人口の多い国の中で、日本とオーストラリアが世界のトップに位置していることは間違いなさそうだ。 次に、日本とオーストラリアの著しい違いとしては、高齢化率(日本は23%、オーストラリアは13%)、自殺率(10万人あたり日本は24.4人、オーストラリアは8.2人)が挙げられる。また、GDPは日本が3位、オーストラリア13位で日本のほうが順位が高いが、一人あたりGDPでは、日本が18位、オーストラリア6位というように逆転してしまう。そして、「住みやすい国」ランキングでもオーストラリアは1位、日本は36位という、日本にとっては残念なデータが示されていた(こちらのデータでは、オーストラリアはフランスに次いで2位、日本は36位)。 話題提供ではそのあと、オーストラリアの高齢者の権利憲章や高齢者ケアの基準監査、ダイバージョナルセラピーの概要、レジャーの意義などが取り上げられた。これらについては2011年6月5日や2011年11月21日の日記(およびその翌日以降)で取り上げているのでここでは割愛させていただく。 次回に続く。 |