じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
昨年来、岡大構内の環境整備工事が行われてきたが、いよいよ最終工区に着手され、6月6日(木)には、一般教育棟構内の中庭、ヴィーナス像の池周辺のエリアにフェンスが設置された。 工事の詳細プランについては不明であるが、長年親しんできたヴィーナス像が同じ場所にとどまる可能性は殆どない。どこか隅のほうに移設されるか、もしくは倉庫内に保管という形になりそう。 |
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【思ったこと】 130606(木)世界禁煙週間(2)安全衛生委員活動日誌を執筆・公開するわけ 岡大敷地内喫煙ゼロをめざす安全衛生委員活動日誌を開設してから1ヶ月余りが経過した。この日記開設以降、大学構内で喫煙行為(指定された喫煙場所での喫煙を除く)を見かけた時に、いっさいの例外を設けずに、喫煙者に近づき、原則として、周りにも聞こえるような大きな声で、この場所は禁煙であること、吸い殻は絶対にポイ捨てしないように、などと注意を促し、その記録をもれなく書き留めるようにしている。このほか、散歩時に見かけた吸い殻ポイ捨て現場をデジカメで撮影し、時折掲載している。また、構内を巡回した時に喫煙行為が全く見られなかった時は「まことに喜ばしい」と書き残すことにしている。 これらは、行動分析学の基本原理を応用した企画である。 もし、こういう記録を残さないと、喫煙者に注意を促すという行動は、その場その場の単発的な成果に終わってしまう。万が一、何日経っても、何ヶ月経っても、いっこうに喫煙行為が減らないとなると、いくら注意してもムダだという挫折に陥る恐れがある。しかし、こうして記録に残しておけば、過去1週間、過去1ヶ月にどれだけの注意行動を行ったのかという累積的な成果が目に見えるようになる。要するに、喫煙行為削減自体を目標とするのではなく、行動目標とその達成を重視しているのである。これは、成果主義に疲弊した企業が取り入れている「販売目標から行動目標へ」という発想と同一である。 次に、喫煙行為が全く見られなかった時間帯や日は、できるだけ「まことに喜ばしい」という記述を残すようにしている。これが無いと、「喫煙を発見し注意を促す」という行動は「嫌子消失による強化」の随伴性だけで強化されることになる。その場合、喫煙行為が何も無い日というのは嫌子が存在しない日であり、ノーカウントになってしまう。これでは、構内を巡回する行動は消去されていくばかりである。これに対して「まことに喜ばしい」というのは、大学構内で喫煙が無かったということを、「好子出現」として積極的に評価しようという目論見である。「喫煙の無い快適なキャンパス」という好子を際立たせるための言語行為と言ってよいだろう。 さて、こうした行動プログラムにより、大学構内を巡回する行動はますます強化されるようになったのだが、その反面、この1ヶ月余りで、弊害とも言える変化が私の身に起こってきた。それは、大学構内を眺める目が、従来とは全く異なってしまったことである。こういう行動を開始するまでは、大学構内は自然豊かな環境であり、木々の緑や足元の草花に目を向けていた。ところが、... 次回に続く。 |