じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 岡大図書館の改修工事がほぼ終わり、時計台周辺の様子が見えるようになった。右は5年前の改修工事の際の比較写真。


2014年3月4日(火)

【思ったこと】
140304(火)高齢者施設におけるチョイスの工夫

 昨日に続いて、ダイバージョナルセラピーワーカー(DTW)のプレゼンテーション(主としてダイバージョナルセラピーの取り組みの事例報告)のメモ・感想。
 今回のプレゼンの中に、利用者さんに能動的な選択機会を提供する工夫を紹介した報告が複数あった。具体的には、
  • いろいろな料理を台車に乗せて選んでいただく
  • ふりかけ、または味海苔を選んでいただく(両方取ってもよい)
  • デイサービスで、参加したい活動をボードで選んでいただく
  • 1日がかりの小旅行(墓参り)のプランを能動的に立案
  • 各種イベントを選択し、さらに楽しみ度を評価してもらう
などなど。利用者さんに一方的・画一的に何かを提供するのではなく、それぞれのニーズを把握し、利用者さんご自身のチョイスに基づいて楽しみを増やすということは重要なことだと思う。

 もちろん、単に選択機会を増やせばよいということではなく、選んだ行動がしっかりと強化されていく必要がある。ゲームの時間にオセロゲームを選んでも相手がいなければ楽しめない。また、当事者に魅力のある選択肢でなければ意味が無い。歌うことを好まない人にカラオケの曲の選択は無意味であるし、園芸を好まない人にはポット苗の選択は何の魅力もない。但し、どんな行動機会も、ある程度やってみないと魅力を感じることはできない。あの人は○○には関心が無い、というように固定するのではなく、いろいろな形でトライアルの機会を多様に提供することも必要だ。