【思ったこと】 140307(金)岡大の敷地内全面禁煙、いよいよ来月から(2)敷地内全面禁煙の論理(1)
昨日の続き。今回は、各大学がどのような根拠に基づいて敷地内全面禁煙を導入しているのかについて考えてみることにしたい。
まず、かなり以前から実施しているミッション系大学の場合は、校風を守るという観点から喫煙や飲酒を禁止する傾向があるようだ。
ここで少々脱線するが、ウィキペディアで、喫煙の宗教的見解について調べてみた。リンク先にもあるように、「タバコの喫煙」を宗教上の儀式として行う民族もある。
次にキリスト教では、
- タバコの使用に関する公式なカノン上の禁止はないが、正教会の間でのさらなる伝統では聖職者または修道者の喫煙を禁じ、信者はこの習慣がもしあるならば断つように強く奨励されている。喫煙する者は、聖なる神秘(サクラメント)を受けて清められた「聖霊の宮」(換言すると、体)を汚していると見なされる。
- “タバコの喫煙はおぞましく、汚れて、中毒性の習慣で喫煙者の口を灰皿に変えるのです。それは喫煙者の体を毒するだけでなく喫煙者が呼吸する周りの他の人たちの空気を汚すのです。それは正教会司祭、輔祭、または修道の状態の尊厳と完全に矛盾しているのです、カノンがはっきりとそれを扱っていてもいなくても。”
- ローマ・カトリック教会は喫煙それ自体 を不適当と断定しないが、過度の喫煙は罪深いと考え、カテキズムに説明がある。「自制の美徳は私たちにあらゆる種類の過多を避けるようにさせる: 食物、アルコール、タバコ、薬の乱用。」
このほか、リンク先には、イスラム教や仏教についての紹介もあるが、この連載の趣旨から脱線するのでここでは割愛させていただく。
もっとも、ミッション系の大学がキリスト教の教義に基づいてキャンパス敷地内の喫煙や飲酒を全面禁止しているのかどうかは定かではない。他の不衛生行為、不道徳行為を含めて禁止しているようにも思われる。
次に、医療系大学における敷地内全面禁煙であるが、これは明白な理由に基づいているように思う。
- 原則論として、医療関係者は、医学的に有害であることが明白なタバコを吸うべきではない。禁煙を勧める立場の者が自ら喫煙していたのでは信頼を損ねる。
- 患者さまなど、利用者が出入りする空間【屋外の敷地を含む】では副流煙被害を根絶するべきである。
- 【喫煙所があるとそこへ通う、という形で】喫煙のために持ち場を離れると、緊急事態に対処する時間が遅れる。
次回に続く。
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