じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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　昨日掲載した「水田のパラレルワールド」の夜景版。昨年と一昨年の写真が以下にあり。景色そのものは変わらないが、デジカメの撮影モードはそれぞれ異なっている。今回は、「手持ち夜景モード」で撮影したのでブレが少ない。



2014年6月6日（金）
【思ったこと】
140606（金）「アラン使道伝」

　最近視た韓流ドラマの話題。ちなみに、私がこれまで視た韓流ドラマは「冬のソナタ」、「私の心が聞こえる？」、「屋根部屋のプリンス」、「偉大な遺産」、「ビッグ〜愛は奇跡＜ミラクル＞〜」の5作品であり、「アラン使道伝（さとでん）」は6作品目にあたる。

　このドラマは、地元のテレビせとうちで2014年3月20日から放送が開始されたが、最終回を迎えて感想を書こうと思っていた時に、2014年韓国フェリー転覆事故が起こり、そのショックでなかなか感想を書くことができなかった。

　まず「アラン使道伝」（以下「アラサト」と略す）を視聴しようと思ったのは、番組紹介サイトで、監督者のお名前が「私の心が聞こえる？」（以下「ワタココ」と略す）」と同一のキム・サンホ氏であったためであった。「冬ソナ」以来、韓流ドラマにはあまり興味の無かった私が再び韓流にはまったきっかけは「ワタココ」の美しい情景と、主人公以外の登場人物たちの魅力、とりわけ、ヨンギュとスングムといった家族の絆に魅力を感じたためであった。

　韓流の時代劇モノというと、同じロケ地、セットが繰り返し使われているという印象が強いのだが、この「アラサト」では、所々で「ワタココ」同様の美しい自然風景シーンがあった。

　「私の心が聞こえる？」との共通性は他にもあった。まずは、「アラサト」のドラマの主要人物の一人であるホンリョンが、「ワタココ」キム・シネ役のカン・ムニョンさんによって演じられていたことである。これはさすがに一目見て、同じ女優さんだと分かった。もっとも、「ワタココ」とは違って「アラサト」では鳥肌の立つ演技が話題“幽霊よりも恐ろしい”と評されるほどの迫力があった。

　「アラサト」ではもうお一人、「ワタココ」でポン・ヨンギュを演じていたチョン・ボソクさんが、主人公ウノの師匠として登場しているが、こちらのほうはゲスト出演と言ってもよいくらいの短時間出演であり、言われていなければ気づかないと思われる程度の短時間であった。

　日本語タイトルの「アラン使道伝」であるが、これだけでは、アランという名前の使道（サト）の伝説かと思ってしまう。内容から言えば「アランと使道」のほうが妥当であり、じっさい、英題は「Arang and the Magistrate」となっていた。もっとも中国語では「阿娘使道傳」、また韓国語は読めないが、ハングル5文字の発音から推測して、「and」に相当する語は入っていないように見えた。曖昧で謎めいたタイトルのほうが興味をひく効果があると考えられたためだろうか。

　さて、ドラマの内容であるが、「生と死、光と闇、希望と裏切り…二つの相反する世界を往来する壮大なストーリーが幕を開ける！」というintroductionの通り、期待を裏切らない内容であった。ただ、天上の世界とか幽霊の存在を前提にしたドラマというのは、「けっきょく、人は死んでも幽霊に姿を変えるだけ」となってしまって、命の尊さや死別の悲しみがやや薄れてしまうような気もする。現世だけで構成されるドラマでないと、大切な人のために自分の命を犠牲にするということの重みや感動はなかなか描けないように思われる。ちなみに、今回のドラマでは、アランは幽霊であって生身の体のもとで「殺され」ても決して死ぬことが無く、また、キム・ウノも最終話のあたりで、幼少時に一度は死んだ人（幽霊？）であることが判明する。

　最終話の少し前のところで、ウノがトルセとパンウルの間の息子として生まれ育ち、アランと結婚して子どもたちと一緒に小さな家で食事をするというシーンがあった。これは玉皇上帝が与えてくれた夢に過ぎないということがすぐに判明するが、個人的には、ああいうシーンをハッピーエンドに持ってきても良かったのではないかと思う。

　あと、毎度のことであるが、番組でもいくつかの重要シーンがカットされていた。最終２話分をDVD完全版で視聴した限りでは、ウノがお世話になった4人の幽霊の願い（息子に名前をつけてやる、慰霊碑を建てる、目の見えない母親に柿を送り届ける、嫁がほしい）を叶えるというシーンはぜひとも残してほしかった。

　さて4月に「アラサト」が終わってからはしばらく韓流から遠ざかっていたが、5月23日から「トキメキ☆成均館スキャンダル」のディレクターズカット版が放送されており、金曜日の時点で11話が終わったところである。こちらのドラマもストリーがしっかりしていて充実している。