じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
8月22日の楽天版で遺跡と猫の話題を取り上げたところであるが、ギリシャでは、放し飼いの番犬も各所で目撃した。写真左と写真中は、古代アゴラのヘファイストス(テセウス)神殿前【同一の犬】。写真右は国会議事堂・無名戦士の墓前【こちらに関連記事あり。】
日本であれば、万が一の事故防止や犬嫌いの観光客への配慮から、観光地で大型犬を放し飼いにしておくということはあり得ない。しかし、ここの犬は一度も吠えず、観光客が近寄っても殆ど反応しなかった。どういうしつけをしているのか、あるいは、おとなしい血統なのか、謎である。 |
【思ったこと】 140822(金)2014年版・高齢者の心と行動(4) 今年度版の講演草稿の続き【以下、ですます体】 今回お話しする、「能動的に行動し、それに見合った成果を達成という状態が生きがいをもたらすであろう」という視点は、いっけん当たり前のことを言っているように見えます。しかし、何をもって「能動的」と見なすのか、「成果」とはどういうことを意味するのか、というのは当たり前のように見えて、実は複雑です。また、現実には、そういう行動機会を増やすことは簡単ではありません。 以下、「能動的とは」と「成果」についてお話を進めてまいりますが、その前に、少し前に述べた、想定される疑問:
まず、1.ですが、いまやハイテク機器の時代。からだが不自由になった方でも、さまざまなセンサーデバイスを使って、外部環境に能動的に関わることができます。もちろんハイテク機器が無ければダメというわけではなく、介護スタッフが要介護者の微妙な反応を適確に読み取ってサポートすれば、そのほうが人間的で格段に望ましいことは言うまでもありません。 次に2.ですが、「何もせずにソファに寝そべる」という状態自体は環境に能動的に関わっているとは言えません。しかし、そのような時間や場所といった機会は、能動的に選択されているはずです。いくら風光明媚なリゾート地であっても、いくら快適なソファであっても、その場所に拉致・監禁されているのでは能動的とは言えず、Happinessも獲得できないはずです。いっぽう、多少は不都合や不満があっても、そのリゾート地を自分で選択し、能動的な日常生活のひとときとしてソファに寝そべるのであれば、これはかなりの生きがいになると思われます。 最後の3.ですが、ここでいう成果というのは、行動【厳密に言えば「オペラント行動」】の直後に伴うpositiveな結果をすべて含みます。そのような結果には、
【1】不定の[不確実な]状態,条件次第の状態,偶然性,偶発:となっています。要するに、因果性が実証されるような成果ばかりでなく、偶発的な「結果」であっても、条件が揃えば同等以上の効果をもたらすと考えます。 次回に続く。 |