【思ったこと】 140825(月)2014年版・高齢者の心と行動(7)
今年度版の講演草稿の続き【以下、ですます体】
自由に思い浮かべていただいた
- 好子:あなた自身が欲しがっているモノ、あったら嬉しいような出来事、条件などを思い浮かべてください。美味しいお菓子、食べ物、お金、家、車、旅行、他者からの感謝、花、健康状態など何でも結構です。
- 嫌子:あなたにとって嫌なモノや出来事、条件などを思い浮かべてください。苦痛、暑さ、寒さ、嫌いな動物、騒音、など何でも結構です。
をもとに、行動の直後にそれらがどのような形で出現、消失した場合に行動が増えるのか(=強化)、あるいは減るのか(=弱化)を考えてみます
- 行動が増えるケース(行動が強化されるケース)
- 好子出現の随伴性:【 】→行動→【好子出現】
→行動することで成果を達成/働いて報酬を得る/ボランティア活動をして感謝される
- 嫌子消失の随伴性:【もともと嫌子あり】→行動→【 】
→オオカミに襲われて必死に逃げる/脅かされている状況で、命令に従って行動し苦痛や恐怖から逃れる
- 行動が減るケース(行動が弱化されるケース)
- 好子消失の随伴性:【もともと好子あり】→行動→【 】
→交通違反をしたところ、財布の中から反則金分のお金が消失/いたずらをしたのでおやつ取り上げ
- 嫌子出現の随伴性:【 】→行動→【嫌子出現】
→スピードを出しすぎて事故で大けが/犬を撫でようとして噛まれる
このうち、
- 好子出現の随伴性は、今回のお話の中心となりますので改めて詳しく述べます。
- 2番目の嫌子消失の随伴性は、英語では「逃避(Escape)の随伴性」とも呼ばれています。有害・危険な対象から逃れたり、それを破壊することで嫌子を消失させますが、あまり楽しいものではありません。無理やり行動させられているような状態です。
- 3番目は英語では「ペナルティ(Penalty)の随伴性」とも呼ばれています。罰金などがこれにあたります。
- 4番目は物理的な苦痛を伴うような罰(Punishment)のことです。人間社会では、体罰などは禁止される風潮にありますが、自然界で無鉄砲なことをすれば、大けがなどの嫌子が出現してしまいます。
次回に続く。
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