じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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 半田山植物園に向かう途中、津山線の橋梁に「座州川橋りょう」という文字があることに気づいた。岡山に住んで23年余りになるが、「座主川(ざすがわ)」ではなく「座州川」と記されているのを見たのは初めて。おそらく、情報伝達ミスによる誤字ではないかと思われる。

 ネットで検索したところ、座主川の名前の由来についてこちらに詳しい解説があった。
座主川の名称の由来としては、金山寺が天台宗であったため、天台座主に因んだ命名であるということらしい。ウエブサイトで金山寺の歴史を見ると、康治元年(1142年)に現在地に再建されており、1169年に至り栄西が護摩堂などを建て、宗派も天台宗になったとある。そして文亀元年(1501年)松田氏による改修に抵抗して、焼き払われたとある。天台宗と関連があるとすればこの頃(1169年頃から1501年頃まで)のことと思われる。或いは、宇喜多や池田が支配するようになって、備前国の寺社総監・備前国天台宗総管となっている。1837年〜1842年に書かれた東備郡村志には。その名前が出ないが、江戸時代前後には、座主川と呼ばれていたのかもしれない。
リンク先の資料にもあるが、座主川の歴史は古い。まもなく開催される、岡山シティミュージアム(旧称;岡山デジタルミュージアム)の企画展、

池田家文庫絵図展「岡山藩と明治維新」

にもそれを裏付ける絵地図が公開されるとのことなので、ぜひ拝見したいと思っている。



2014年10月19日(日)



【小さな話題】

クライマックスシリーズの12回途中打ち切り

 昨日の日記で久しぶりにプロ野球の話題を取り上げたところであるが、プロ野球観戦界からの引退を表明して6年経っていたこともあって、阪神タイガースの主力選手はもちろん、今シーズンにどういう戦いぶりであったのかについても何も知らなかった。昨日、タイガースの公式サイトで閲覧していたところ、第一ステージの広島戦3試合目で12回表の時点で0-0の引き分けであるにも関わらず試合が終了していることに気づいた。普通の野球試合ではそういうケースはあり得ないと思ってウィキペディアを参照したところ、
  • 延長戦のイニング制限はセ・パともにレギュラーシーズンと同じ12回と定められており、12回を終えても同点の場合は引き分け試合となるが、引き分けが生じても再試合は行わない。引き分けが生じて同じ勝ち数になった場合や、下位球団が残り試合を全勝しても上位球団と同じ勝ち数になる場合は、レギュラーシーズンの成績が上位の球団がステージ勝者となる。
  • 上位球団が必ず後攻となるため「最終戦の延長12回表終了時点で同点」など、試合終了を待たずにステージ勝者が事実上決定する場合もある。 セ・リーグでは2013年より、12回表終了または12回裏途中で同点となり、各ステージの勝者が確定した時点で試合を打ち切り、コールドゲームとする事に改正された。該当事例は2014年に発生した。
  • パ・リーグでは、12回裏を完了するまで行う。なお、該当する事例が2011年にあったが、この時は同点の12回裏に1位チームがサヨナラ勝ちを収めている。

 セ・リーグとパ・リーグでなぜこのような違いがあるのかは調べていないが、結局のところは、野球の試合の面白味というのが、優勝争いのプロセスにあるのか、それとも、勝敗よりも選手個々人の活躍ぶりを楽しむことにあるのかに関わってくると思われる。といっても野球の場合は、得点差や試合経過によってヒットを打つか犠打を狙うかというように、勝利という目的を達成するための最善の手段としてのプレーが要求されるため、各ステージの勝者が決定してしまった後のプレーでは意義づけが失われてしまうという特徴もあるかもしれない。

 ちなみに、大相撲の場合は、日々の勝敗だけでなく、それぞれの力士の相撲内容も観戦の魅力となるため、優勝者が決まったあとの取り組みもそれなりに見所がある。




パソコンを活用したプロ棋士どうしの対戦もあってよいのでは?

 表記の番組を録画再生で視た。

 高橋道雄・九段は、今季のNHK杯戦で勝ち残っている棋士の中では最も年長の1960年生まれ。タイトル戦には10期出場して、王位など5期、タイトル保持者となっている。解説の加藤一二三・九段はさらに年上の1940年生まれで、「棋界最古参棋士であり、戦前生まれの名人経験者最後の存命者」。数々のエピソードがあるが、解説もまた面白い。解説者が加藤一二三・九段であるなら、出場者が誰であっても視聴したいと思うほどだ。

 じっさいの対戦内容はこちらの方が詳細に再現しておられるので、ここでは省略、というか、私のヘボ将棋レベルでは観戦記などは到底不可能。

 ということで棋譜については省略するが、番組の冒頭のほうで、加藤一二三・九段がコンピュータの活用について興味深いことを言っておられた。要するに、コンピュータのほうで候補となる指し手を複数表示し、棋士がその中の1つを選択するという指し方をすれば、今までとは違った将棋の楽しみ方ができるのではないかというような内容であった【←長谷川の聞き取り・理解のため不確か】。

 ETV特集「棋士VS将棋ソフト 激闘5番勝負」という番組の放送が予定されているように、これまで、棋士とコンピュータは対立関係にあり、もっぱら、人間とコンピュータのどちらが強いかという部分に関心が寄せられていた。しかし、パソコンを活用しながらプロ棋士どうしが対戦するという新たな対戦スタイルもあってよいのではないか、それによってさらに将棋が進化する可能性もあると思われる。

 また、高齢者が将棋を楽しむ場合でも、単純に「人対人」では加齢とともに棋力は弱くなっていくが、パソコンのサポートを受けながら、あくまで当人が指し手を選ぶという形にすれば、レベルの高い将棋を指し続けられることができるように思う。現行の将棋の対戦は、過去の棋譜の想起・検索能力、次の一手における展開予想能力、意外な一手の発見能力など、質的に異なる複数の能力が要求されているが、そのうちの一部はコンピュータに委ねで、人間が関われる最も能動的な部分のみに思考を集中できるような将棋があってもよいのではということだ。