じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
大学会館南にある岡大・石庭に、円錐型と、カルデラ型、三重円といったの新たな盛砂が登場していた。円錐型の砂紋は、かつて大徳寺大仙院、銀閣寺、上賀茂神社などで見たことがあった。リンク先によれば、上賀茂神社の盛砂については、 立砂(たてずな)という説明看板があるという。 |
【思ったこと】 150113(火)オックスフォード白熱教室(2)3本以上の直線が1点で交わらないように「できる保証」 昨日の日記で、 円周上にn個の点を配置して、すべての点どうしを直線で結んだ場合に分割される領域の数 という話題を取り上げた。この問題は、より正確には、 円周上にn個の点をとり,円周上のすべての点どうしを直線(弦)で結ぶ。これによって分割される領域の数は、最大でいくつになるか?と書き直すことができる。また、この問題は発案者の名前をとって「モーザーの円分割問題」、nに対応して生成されるf(n)は「モーザー数列」と呼ばれることがあるようだが、私の高校時代にそのような名称を聞いたことがあるかどうかは記憶に残っていない。 さて、上記で「最大で」という言葉が入っているのは、点のとり方によっては、領域数が少なくなる場合があるということだ。例えば、円に内接する正六角形の頂点を6個の点とした時には、対角線3本がすべて円の中心で交わるため、領域の数はもっと少ない。 そこでこの問題に完璧に答えるためには、単に最大数をnで表すだけでなく、点の個数nがどのように増えてもなっても、円の内部において、それらを結ぶ直線の交点が3本以上1点に重なることはないように点を配置することができる(3本以上の直線が円の内部の1点で交わらないようにできる)ことを保証しておかなければならない。 この「できる」保証については、こちらに分かりやすい証明が載っていた。 この証明は、点の数がいくつであっても成り立つが(但し、交点が発生するためにはn≧4であることが必要)、ここではn=5の時に、新たに6個目の点が配置「できる」保証について図解しておくことにする。要するに、題意を満たすような5個の点(P1〜P5)が図1のように配置されていた場合、それらの点それぞれを直線で結ぶと円の内部に交点ができる。これらの交点とP1〜P5を結ぶ新たな線を引き、円周と交わった点をR1、R2、...というようにする(但し、交点とP1〜P5を結んだ線の延長上にP1〜P5がある場合を除く)。nがどんなに大きくなっても、交点の数は有限であり、よって、円周上に誕生する、R1、R2、...の数も有限である。ということは、円周上には、すでに配置されているP1、P2、...やR1、R2、...上以外の場所が必ず確保できる【無限の可能性のうち例外件数が有限であれば、残りの可能性は必ず存在する】ので、そこに新たな点を置けば、各点を結ぶ直線3本以上が円の内部で交わることは無いと保証できる。 次回に続く。 |