じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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 時計台近くにある紅白の梅。何年か前に、事務職員が寄贈したもので、年々成長し、花の数が増えている。


2015年02月26日(木)



【思ったこと】
150226(木)大学入試・前期試験問題の感想(1)2015年に因んだ問題、小論文ほか

 今年の前期試験の問題と解説が河合塾のサイトに順次掲載されている【問題は日経サイト】。その中でいくつか、興味をひいた問題を取り上げてみたい。

 センター試験問題や各大学の入試問題については、子どもたちが受験を終えたあとはすっかり関心を失っていたが、脳の老化防止を兼ねて、最近ふたたび取り組んでみるようになった。とはいえ、私自身が解けるかもしれないのは、現代国語と英語、それと数学の一部の領域のみ。しかも、学力は標準的な高校生レベルまで低下していることを初めにお断りしておく。

 まず最初に目についたのは、
mを2015以下の正の整数とする。2015Cmが偶数となる最小のmを求めよ。【東大・数学理系・第5問】
であった。今年が2015年ということを意識した問題のようにも思えたが、後述するように、2015や、それより1つ多い2016(=25×63)というのはどうやら特別な数であったようだ。なかでも、【参考】のところに示された解法はなかなか素晴らしい。この解き方が浮かんだ人は、将来きっと大物になるに違いない。なお、駿台には、さらに別の解法も紹介されていた。

 ちなみに2015年は、2進数で表すと「11111011111」年になる。【こちらに便利なツールあり。こちらのクロックも興味深い。】

 また、2015年は

2015=12×3+45×6×7+89

としても計算できるようだ。出題者も、おそらくこうした2015の魅力にとりつかれていたに違いない。

※ここで少々脱線するが、組合せと二進法はかなり密接な関係にありそうだ。例えば、5枚のカードから2枚を選ぶ組合せの数というのは、1枚ずつカードを持った5人の人に一列に並んでもらい、そのうち2人からカードを受け取る組合せと同じことになる。この時、カードを渡した人を「○」、引き続きカードを持っている人を「●」で表すと、以下のような組合せが考えられる。

○○○●●
○○●○●
...
●●○○○

ここで「●」を「1」、「○」を「0」というように数字に置き換えれば、結局、5枚から2枚を選ぶというのは、二進数で5桁の数(00000〜11111)のうち、「1」が2つ含まれる数(例えば「00011」、「10100」など)がいくつあるのかを数えるのと同じことになる。実際には、
  • (00011)(2)=3
  • (00101)(2)=5
  • (00110)(2)=6
  • (01001)(2)=9
  • (01010)(2)=10
  • (01100)(2)=12
  • (10001)(2)=17
  • (10010)(2)=18
  • (10100)(2)=20
  • (11000)(2)=24
もっとも、こういう表記によって組合せの数を数えることがどう役立つのかは不明。また上記では二進数としているが、別段、十進数で0と1の数字しか使わない場合に置き換えても数が変わるわけではない。




 京大の問題の中では小論文の設問4、カリクレスとロックの仮想対話を考える問題はなかなかユニークだ。ちなみにこの小論文が課せられるのは、経済学部の一部のみであるようだ。

 いっぽう、名大の小論文問題は興味深い話題を取り上げていた。文中の「爆笑問題ニッポンの教養」の「金星は自分の意思で動く」仮説については私も番組を視ていたので記憶が残っている。




 名大の英語問題は、心理学を学んでいる者であればいずれも平易な内容で解きやすかった。

 次回に続く。