じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 理学部西側の芝地に出現したブタナのお花畑。昨年同様であるが、開花の時期は1〜2週間早いように思う。ウィキペディアでは名前の由来について以下の記述がある。
タンポポモドキ (false dandelion)という別名もある。日本で1933年に札幌市で初めて発見された際はタンポポモドキと命名されたのだが、翌年の1934年に兵庫県六甲山で見つかった同種の植物にはブタナと名付けられ、現在はブタナのほうの名称が主流となっている。和名の「ブタナ」は、フランスでの俗名 Salade de porc(ブタのサラダ)を翻訳したものが由来となっている。英名の Catsear は、葉の形がネコの耳 (Cat's ear) に似ているところから命名された。
芝生を枯らす雑草のため早々に刈り取られるはずだが、翌年にはちゃんと生えてくる。この芝地では、外来タンポポやヘラオオバコも多数生息しているが、花が目立つせいかブタナが一番繁殖しているように見える。いずれも、要注意外来生物リストに挙げられている。

追記]この写真は5月26日の昼に撮影したものであったが、翌日27日の昼までに芝刈り作業が行われ、ここにあった花はすべて除去された。

2015年05月26日(火)


【思ったこと】
150526(火)哲子の部屋「どうしたら“恋”できるの?」(1)

 NHK Eテレで5月21日に放送された、

哲子の部屋「どうしたら“恋”できるの?」

を録画再生で視た。番組サイトによれば、
過去3年間、年に一度の放送のたびに話題を呼んだ異色の哲学トークエンタメ『哲子の部屋』が再び!今回は、第31回ATP賞優秀賞(情報・バラエティ部門)に輝いた昨年放送回と新作2回を合わせ、一挙<4週連続>でお届けする。
ということであったが、過去3年間の放送は一度も視たことがなかった。今回も1回目は見逃し、その後に放送された番組紹介を視て2回目から録画を始めた。表記の放送はその3回目にあたる。

 番組ではまず、18歳〜34歳の日本人若者の中で「未婚で異性の交際相手がいない」比率が、男性61.4%、女性49.5%に達しており、1992年以降の推移で最多となっているというデータが示された【出典は、国立社会保障・人口問題研究所】。

 これをどう解決するのかというのが今回のテーマであるが、要点(字幕)をまとめると、
  1. この世界には“出来事”しかない!
  2. “これ性”(出来事が持つ唯一無二の特異性)
  3. (出会い)の可能性がいくらでもあると「一つの出会い(これ性)」に賭けられない
  4. 可能性が広がったままだと「出会い(恋)」は先延ばしに・・・
  5. 限定された状況を選ぶことで“恋”が生まれる
  6. 「これは、これでいい」に出会いまくれ!
 このうち、1.と2.はジル・ドゥルーズによる。ドゥルーズは難解すぎて私には無理だが、行動分析学的発想に結びつければ、
  • 1.については、まさに行動随伴性。人間はモノをそっくりそのまま受け止めるのではなく、モノとの関わりによって生じる出来事を通じて自分の行動を変えていく。
  • 2.についても、徹底的行動主義における私的出来事の扱いや文脈主義という点で十分に理解できる。但し、“これ性"=「出来事が持つ唯一無二の特異性」とあるが、唯一無二の特異性は出来事自体に内在するのではなく、むしろそれに関わる個人の過去の経験や文脈によって決まってくる。ちなみに、行動随伴性は「縁」になぞらえることがある。


 3.から5.については、必ずしも“これ性”に依拠しなくてもいいように思えた。むしろ、シュワルツや、アイエンガーが主張する「選択のパラドックス」や「選択の技術」の知見のほうが役立つのではないか? 特に「これは、これでいい」という発想はまさにシュワルツの「satisficer(満足者)」の態度ではないか。

 次回に続く。