じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
【思ったこと】 160210(木)上村愛子さんのスポーツ人生 2月11日朝、NHKの インタビュー ここから「スキーがくれた“笑顔”の人生 〜女子モーグル元日本代表 上村愛子さん〜」 を視た。リンク先にも記されているように、上村さんは、長野オリンピックの女子モーグルで鮮烈なオリンピックデビューを飾り、力強く優雅なパフォーマンス、そして、愛らしい「愛子スマイル」で全国的な人気を集めた。引退まで5大会連続でオリンピックに出場するものの、あと一歩の4位が最高で、メダルには手が届かなかった。 番組では、目標とそれをめざすための過酷な練習、それによって、滑りたい時に滑るという本来の楽しみが奪われてしまったこと、絶対にメダルを取れると思っていた大会で4位に終わってしまったあとの迷い、東日本大震災ボランティアの経験などが語られていた。 一流スポーツ選手の引退後の人生については、この日記でも何度か取り上げたことがあるが【伊達公子さん(クルム・伊達さん)や亀山努さん】、若い時に頂点に立ち、多くの人から注目を浴びることがその人にどういう影響を及ぼすのか、ポジティブな面ばかりでなくネガティブな面も合わせて考えていく必要がありそうだ。 じっさい、歳を取っても今なお第一線で活躍されているスキー・ジャンプの葛西選手や、馬術の法華津選手のような方もおられる一方、女子マラソン選手の中には、「今一度」をめざして過酷な訓練を重ねていながら復活ままならない方もおられる。 このほか、ネガティブな例としては、覚せい剤取締法違反で逮捕された清原容疑者の場合も、現役生活と引退後の生活とのギャップが遠因となってせっかくの名声に傷をつけてしまった人もおられる。 元の話題に戻るが、オリンピックでメダルをとれたかどうかということには、あくまで相対評価の結果であって、その人自身の実力を絶対評価したものではない。自己最高記録を更新しても、同年代にたまたま強いライバルがたくさん居ればメダルはとれない。逆に、自分としては不本意であっても、たまたまライバルが欠場したり失格したりすれば金メダルに輝くこともある。先日取り上げさせていただいた小林祐梨子さんの場合も、ケニアやエチオピアの選手が強すぎたという不運があった。 ま、スポーツ競技というのは、観客からの期待があってこそ成り立つという面もあり、相対比較は避けられないところもあるが、上村さんの場合は、とにかく、見事な技を披露し、独特のスマイルで人々を元気づけたという点では、金メダリストに匹敵する貢献をされてきたと言ってよいのではないかと思う。 |