じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 9月22日(木)はお彼岸中日にあたる。半田山植物園では、ヒガンバナ科3種(彼岸花、白花曼珠沙華、鍾馗水仙)が見頃となっていた。

2016年09月22日(木)



【思ったこと】
160922(木)トールネケ『関係フレーム理論(RFT)をまなぶ』(112)アナロジー、メタファー、そして自己の体験(49)「般化オペラント」についての復習(32)RFTからみた般化オペラント(4)

9月20日の続き。

Barnes-Holmes, D., and Barnes-Holmes, Y. (2000). Explaining complex behavior: Two perspectives on the concept of generalized operant classes. The Psychological Record, 50, 251-265.

の最後の部分では、

2. 何らかの媒介的行動プロセス(mediating behavioral process)を見出す必要があるのではないか?

について否定的な見解が示されている。

 ちなみに次に2.であるが、ここでいう「媒介的行動プロセス」というのは名前の通りあくまで「行動プロセス」であって、構成概念や何らかの内的過程を前提とするものではない。私なりに考えた例を挙げると、
  • 歴史の年号を覚える際に「794年:鳴くよウグイス平安京」、「1603年:人群れ満ちた江戸幕府」というような語呂合わせが不可欠であるとすれば、媒介的行動プロセスの1つと言える。
  • 柔軟体操で「イチ、ニ、サン、シ」とかけ声をかけることが規則的な動きを維持する上で不可欠であるとすれば、媒介的行動プロセスの1つと言える。
これらの例が最適かどうかはさらに吟味を必要とするが、いずれにせよ行動分析学では内的プロセスは仮定しない。連想やイメージを浮かべる行動などはすべて、機能的に定義された行動に行動として定義される。そういった前提のもとで想定される媒介的行動プロセスが、般化オペラントの成立においても必要であろうか、というのが問題の本質と言えよう。

 媒介的行動プロセスは、形態的には何の共通性も見られないような刺激間で関係反応が生じることをどう説明するのかという疑問に答えるために仮定される。 例えば、「赤を赤」、「緑を緑」に対応させるような課題では「同じ色」という物理的な共通性が抽出され「同じ色を選ぶ」というように般化されるが、「赤を三角形」、「緑を円」に対応させるような課題では、色と形には物理的な共通性は全く無い。そのような場合に、何らかの別のプロセス、おそらく言語的な行動ブロセスが関与しているのではないか、というのが媒介的行動プロセスを唱える立場ということになる。

次回に続く。