じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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 年に一度の「情報セキュリティ能力判定」を受けるように、というお達しがあったので、昼食後、眠気覚ましを兼ねて受験してた。この能力判定は、教職員に受験が義務づけられている。「WebClass情報セキュリティに関する問題(現時点で全67問)のうち、20 問をランダムに選択して出題します。(所要時間約15〜30分)」となっており、9月末日までに受講しないと10月以降、「未受講者には定期的に受講を促すメールを送信する予定です。」となっている。また、最低でも70点以上とるまで繰り返し受験しなければならない。

 昨年の結果は90点「たいへんよくできました」。今回も85点「たいへんよくできました」となったが、昨年より5点下がってしまった。誤答となった3問のうち2問は、「適切でないものを選びなさい」を「適切なものを選びなさい」と読み間違えたことによるケアレスミスであった。【読み間違えが起こること自体、問題ではあるが】。

 完全に間違えていたのは「ウイルスに感染した場合の処置として最も適切なものを選びなさい」という問いであり、私は「ウイルス感染が広がるのを防ぐために、すぐにパソコンの電源ケーブルを抜く」を選んだが、正解は「まずパソコンをシャットダウンし、その後ネットワークケーブルを抜く。」であった。理由は、
  1. パソコンの電源ケーブルを抜く等して電源を切っても、再び起動した際にネットワークに接続されていると他のパソコンに感染してしまう可能性があります。
  2. また、事務用端末はケーブルを抜くと仮想PCをシャットダウンできなくなるので、まずシャットダウンが先決です。
とあった。1.については、私の選んだ「ウイルス感染が広がるのを防ぐために、すぐにパソコンの電源ケーブルを抜く」というのは「続いてネットワークケーブルを抜く」ことを否定しているわけではないので、誤答である理由にはならないと思うが、事務用端末では先にシャットダウンする必要があるようだ。もっとも、悪質なウイルスによっては、シャットダウンの最中にウイルスプログラムのインストールを完了してしまう恐れがあるようにも思える。

2017年6月9日(金)


【思ったこと】
170609(金)フジイノミクスと人工知能

 6月9日のしぶ5時で放送された、

「ひふみん」登場!藤井四段&電王戦語る

を録画再生で視た。

 前半では快進撃(番組放送時点で23連勝)を続ける藤井聡太四段の魅力と「経済効果(「フジイノミクス」)が語られ、後半では、「将棋電王戦」で佐藤天彦名人が「PONANZA」に2連敗した話題が取り上げられていた。

 藤井聡太四段の活躍ぶりは、私のツイッターでも日々フォローさせていただいているが、最近では、将棋に興味の無かった人たちにまで経済効果が及んでいるという。例えば、藤井四段が対局中におやつとして食べているチョコレートがよく売れていたり、藤井四段が3歳の頃に遊んだというキュボロに注文が殺到し予約しても秋口にならないと入手できない、といった現象が起こっているとか。今後、NHK杯戦や竜王戦で勝ち進めばさらにブームが広がることになるだろう。藤井四段が「連勝は僥倖」と語ったことから、今年の流行語大賞は「僥倖」になるのではないかとさえ言われている。

 藤井四段について若干気がかりなのは、連勝記録や各種棋戦参加が続くことで、将棋以外の分野で発揮されるかもしれないという才能の可能性が将棋だけに絞られてしまうのではないかという点。中学生と言えば、まだまだ幅広く学ぶことがあるし、数学の本当の面白さは高校に進学しないと分からない。数学のみならず、経済学とか医学の分野で活躍できる可能性だってあるはず。本人が望んでいることとはいえ、他の可能性を十分に試さないまま、こんなに早くから進路を決めてしまってよいのかなあという、お節介の気持ちも無いわけではない。

 ま、プロ棋士の中にも、プロ入り後に大阪大学文学部、さらに大学院に進学して修士(文学)の学位を取得した糸谷哲郎氏もおられるので、将棋一辺倒ではなく、さまざまな学問分野にも関心を持ち続けてほしいと思う。




 後半の、佐藤天彦名人が「PONANZA」に2連敗した話題だが、まず、厳密に言うと、電王戦に佐藤天彦氏が登場したのは、叡王戦のタイトルを獲得したためであって、叡王となった佐藤天彦氏が、その時に名人のタイトルを同時に保持していたというだけのことで、将棋名人が将棋界の代表として人工知能と対決したわけではない。とはいえ、結果として「名人が人工知能に2連敗した」という衝撃は大きい。

 人工知能については、2016年に、 などの話題を取り上げたことがある。

 世間では、人工知能が発達するとプロ棋士は失業するといった声も出ているようだが、将棋の対戦が人間の行為・営みとしてそれなりの魅力がある限りにおいてはそんなことはあるまいとは思っている。

 例えば、大相撲の世界では、横綱より強いロボットを出場させることは今の技術でも可能であろう。しかし、そういうロボットが開発されたからといって力士が失業するわけではない。

 マラソンや駅伝の世界で、走るロボットを出場させれば、人間は勝ち目がない。といって、ロボットばかりが勝利するレースは殆ど注目されないと思う。

 いずれにせよ、人間の行為として、かつ、努力の質と量によって向上するような競技としての魅力がある限りは、人工知能にとって代わられる恐れは無い。いっぽう、問題解決の筋道のエレガントさを競うだけであると、人工知能のほうが優れた能力を発揮できるような分野では、人間がとって代わられるということはあり得ると思われる。