じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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2017年8月のウォーキング総括と脳年齢チェック。
 2017年8月は、総歩数37万6885歩、1日あたり平均1万2158歩となり基準の1万2000歩を上回った。 上のグラフはいつもの通り、毎日の歩数を少ない順に左から並べたもの。左端の落ち込みは、その月に何らかの事情で歩数が少なかった日があることを示す。右端はその月に最も多く歩いた日の歩数。グラフが12000のあたりで水平になっているほど、毎日の歩数がほぼ安定していたことを意味する。
 8月は午前中から30℃以上の気温となり、炎天下でのウォーキングを取りやめたこともあった。それでも平日の徒歩通勤や夕食後の散歩を規則的に続けたこともあり、なんとか1日あたり平均値12000歩以上を保つことができた。

 いっぽう脳年齢チェックのほうは、20歳代の判定が8回、30歳代が18回、40歳代が4回、中央値は32歳で、6月(中央値33歳)や7月(中央値35歳)に比べると若干の「若返り」が達成された。練習効果もすでに天井に達していたはずで、この時期になぜ成績が向上したのかは不明。

2017年9月3日(日)


【思ったこと】
170903(日)ボーム『行動主義を理解する』(68)言語行動と言葉(5)

 8月30日に続いて、

ボーム(著)森山哲美(訳)(2016).『行動主義を理解する―行動・文化・進化―』 二瓶社.

の話題。

 翻訳書184頁からは「機能的単位と刺激性制御」の話題が取り上げられていた。基本は、言語行動も他のオペラント行動と同じように機能的に定義され、かつ、刺激性制御を受けるという点にある。

 自分の席から離れたところにある塩をとってもらう際の言語行動は、「その塩を使ってもよろしいですか?」(疑問文)、「その塩を取ってください」(命令文)、「その塩を取っていただけるとありがたいのですが」(平叙文)などいろいろあり、文法的(構造的)には異なるものの同じ効果をもたらすので同じ言語活動になるとされている。ちなみに、ここでは「言語行動」でなく「言語活動」という言葉が使われている。いま私が執筆している論文でも、活動は、
  1. 長期的スパンで継続される一連の行動
  2. いくつかの行動のまとまりに対して与えられる包括的なラベル
というように定義しており、ほぼ同じ意味で使われているようである。なお、ボームの英語版グローサリーでは、

Activity: A pattern of behavior that takes up time and is identified over a period of time, like reading, working, cooperating, or helping others.

という定義になっている。

 元の話題に戻るが、塩をとってもらう行動としては、他にも、相手の目を見て指で塩を指すだけでも十分であり、同じ言語活動に含まれるとされていた。

 もっとも、「その塩を取っていただけるとありがたいのですが」という発話と、指で塩を指す行動が常に同じ結果をもたらすとは限らない。命令調の行動が相手に不快感をもたらすかもしれない。その場では塩を取ってくれたとしても、その後の人間関係を悪化させる恐れさえある。

 また、このことにも関連するが、いくつかの依頼表現が聞き手に異なる影響を及ぼすのはなぜかといった問題も検討する必要がある。もちろんこれには慣用表現もある。多くの場合、依頼表現の影響は、文自体の構造ではなく、慣用に依存することが多いようにも思われる。例えば、「Can you 〜?」や「Could you 〜」は、構造的には、相手に対して「おまえは○○ができるか?」、「○○ができたか?」という能力を尋ねる表現のように感じられるが、慣用的には相手に失礼な表現とは見なされないようである。日本語の表現でも、「ありがとうございます」は元の「めったにない」という意味ではなく、もっぱら感謝の意味に使われている。

次回に続く。