じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
|
岡大西門・西側花壇の白花曼珠沙華。昨年までは花壇の南端に一列に植えてあったが、この場所で建設工事が行われるという計画があり今年の春に大部分を移植した。しかし結果的に、この工事や取りやめになった模様である。写真は、工事予定エリアから外れるとの見込みで移植されなかった白花曼珠沙華。 |
【思ったこと】 170925(月)ボーム『行動主義を理解する』(75)言語行動と言葉(12) 9月22日に続いて、 ボーム(著)森山哲美(訳)(2016).『行動主義を理解する―行動・文化・進化―』 二瓶社. の話題。 翻訳書199頁からは、「辞書の定義はどのようにして役立つのか?」という興味深い話題が取り上げられている。この疑問は私自身も小中学生の頃から関心があった。私の疑問は、地球にやってきた宇宙人が国語辞典1冊を目にしたとして、地球世界や人間のことを、辞典の記載項目だけからどれだけ知ることができるだろうか、というような疑問である。地球人との共通体験が無い限りは、基本用語は全く理解できず、またアナロジーやメタファーも活用できないため、辞書は殆ど役に立たないと思われた。(但し、体験が全くない人工知能でも、ある程度の翻訳はできる。) 本書のほうでは、辞書の定義というのは、単語の意味の学習ではなく、言葉の使われ方の学習に役立つと論じられている。同義語や反意語は、それらの語がどのように使われるのかを知る上で有用である。そう言えば、私は子どもの頃から、反対語とは何かという点に疑問を持っていた。例えば、白色の反対語は黒色なのか、赤色なのかという疑問。これも、反対語(反意語)というのが、「日常生活で正反対の状況で使われ、正反対の効果を持っている単語」というように捉えればあっさり理解できる。要するに、囲碁の文脈であれば白の反対は黒、紅白歌合戦であれば白の反対は赤というように、その文脈の中で反対の使われ方をするのが反対語ということになるのである。(交通信号であれば、赤の反対は青(緑)ということになる。) であるからして、地球人と共通体験を持たない宇宙人にとっては国語辞典は全く役立たないが、基本用語を身につけ、地球人とある程度一緒に暮らせるようになった段階では、辞書を端から端まで読みこなすことはコミュニケーション力を格段に向上させることにつながる。 次回に続く。 |