じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 生協マスカットユニオン(北福利施設)で「岡大と言えばコレ!」投票が行われている。10月2日の時点では「時計台」がトップ、ハクトンが第2位となっていたが、その後右下の空き枠に追加で書き込まれた「60分クォーター制」がトップを狙う勢いで急追している。なお、岡大では昨年度から「クォーター制」が実施されているが、英語の専門家などから岡大で導入している制度は「クォーター制」ではないという指摘などもあり、最近では、これに代えて「4学期制」、また「第1クォーター」、「第2クォーター」などに代えて「第1学期」、「第2学期」という呼称が使われているようである。

2017年10月04日(水)


【思ったこと】
171004(水)ボーム『行動主義を理解する』(80)ルール支配行動と思考(3)

 10月3日に続いて、

ボーム(著)森山哲美(訳)(2016).『行動主義を理解する―行動・文化・進化―』 二瓶社.

の話題。

 前回取り上げたように、本書ではルール支配行動の「ルール」は「随伴性のタクト」ではなく「強化関係のタクト」という言葉で語られている。強化関係とは、要するに「○○すれば××になる」という、強化関係を指摘する言語弁別刺激がこれに相当する。このWeb日記でも何度か述べているように、行動分析学では、言語行動は話し手、ルール支配行動では聞き手が主人公になる。あるルールが録音され、その録音を繰り返し聞いたオウムが、録音内容をまねたとする。この場合、オウム自体の発声は言語行動とは言えないが、オウムの声を聞いた人が、その音声が意味する強化関係に基づいて行動したとすれば、聞き手の行動はルール支配行動と言ってよいだろう。

 なお、関係フレーム理論では、ルール支配行動はプライアンス、トラッキング、オーグメンティングというように、もう少し細かく分類されている。

 三項随伴性では、「行動の直後に結果が随伴」という近接的な強化関係が重要であるが、ルール支配行動では、これに加えて「究極的な強化関係(ultimate reinforcement relation)」が関与している。但し、ルールが守られるかどうかということになれば、ルールに従う行動が近接的な強化関係が重要な役割を果たす。このあたりは、マロットの「守られやすいルール」の基準に一致する。

次回に続く。