じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
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振替休日の月曜日、近隣の1000円床屋に行ってきた。この理髪チェーンでは、65歳以上の高齢者は平日、1080円の料金が1000円となるシニア割引を実施している。今回、初めてこの適用を受け、割引カードを発行してもらった。 |
【思ったこと】 171211(月)加齢に伴い向上・維持する能力を発掘する(6)有酸素運動や二重課題の効果 12月10日の続き。 3番目は、 ●ワーキングメモリとその訓練による可塑性、加齢との関連 という話題提供であった。但し発表の一部は未公刊のため、配布資料には掲載されておらず、また会場での写真撮影も禁止されているため、高齢者の私にとってはその内容を漏れなく記憶することは困難であった。 加齢に伴う記憶力の衰えを防ぐために、運動(体操やウォーキング)をしながら暗算や数列を発声するとよいという話な何度か聞いたことがある。12月7日にも記したが、11月8日初回放送のNHK「偉人たちの健康診断「幕府崩壊、第2の人生の過ごし方 徳川慶喜と勝海舟」という番組によれば、勝海舟の驚異的な記憶力や、雑談をしながら書をしたためるといった並行作業の効果の話題を取り上げていた。勝海舟は、幕府崩壊後、生活に窮乏した元・家来たちに乞われて書をしたためることが多かったが、そのさい、訪れた元・家来たちと雑談しながら文字を書くという二重課題をこなしていたという。これが記憶力の保持に役立っていたのではないかという仮説と関連づけながら、その現代版の実践として、体操をしたりウォーキングコースをしながら、計算や数列(←例えば100から3つずつ引き算をした値を発声する)というような作業が紹介されていた。 今回の話題提供ではまず、加齢とともにワーキングメモリ関連能力が右肩下がりで低下していくこと、その神経基盤として神経細胞体の存在する灰白質、続いて、神経細胞の繊維路の存在する白質の体積が減少するという論文が紹介された。また、ワーキングメモリと関連した神経基盤として、「皮質、特に前頭全皮質のドーパミンの分泌はワーキングメモリにおいて中心的な役割を果たすこと、皮質下基底核のドーパミン作動性ステムはワーキングメモリにおける情報の更新、動機付け、情報の流れのコントロールで重要な役割を果たす」【配布資料による】が指摘された。 ここで問題となるのは、何らかの訓練が、ワーキングメモリ容量の保持や増大に有効かどうかという点である。伝統的な考えとしては、ワーキングメモリ容量は個人の固定した特性であり訓練しても増やせないという考えがあったが、2000年以降、訓練効果を示すような研究が発表されるようになってきたという。今回の話題提供では、それらの効果の及ぶ範囲や限界などについてかなり精密な検証研究が紹介されていたが、私の理解する限りでは、これで決まり!というような万能薬的&特効薬的な訓練法は確立していないように思われた。 上記にも関連するが、ウォーキングをしながら暗算をするというような課題は、
次回に続く。 |