じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 1月7日(日)の早朝はよく晴れ、火星と木星の(見かけ上の)大接近の様子を眺めることができた。写真は6時32分頃撮影。天文年鑑によると、最接近は1月7日の12時40分で、0°13′【下記の国立天文台の情報では0°12′】。双眼鏡では、火星がオレンジ色に見えていた。右端の星はスピカ。
 火星と木星は軌道傾角が、それぞれ1.8°、1.3°となっていて、水星や金星や土星に比べるときわめて小さい。このこともあり、国立天文台の関連サイトによると、火星と木星は、他の惑星間に比べるときわめて接近しやすい(木星の手前を火星が通過しやすい)ようである。ともあれ、今回の大接近は以下の期間では最も近い。おそらく、私の人生では、これが最接近ということになるだろう。
  • 2012年3月14日:3°00′
  • 2013年7月22日:0°47′
  • 2015年10月18日:0°23′
  • 2018年1月7日:0°12′
  • 2020年3月20日:0°42′
  • 2022年5月29日:0°14′
  • 2024年8月14日:0°18′
  • 2026年11月16日:1°12′
  • 2029年7月19日;1°38′


2018年1月6日(土)


【思ったこと】
180106(土)関係、対応づけ、文脈をめぐる議論(10) 対応づけと関係づけ(4)

 昨日に続いて、大きさの異なる2つの三角形を呈示する実験の話題。

 このWeb日記で何度も述べているように、1枚のカードに2つの刺激図形を並べて呈示する実験では、図形全体として左右対称になっているかどうかを手がかりとしても正解を出すことができる。例えば、
という4通りのカードがあった場合、2.と4.のカードは左右対称形なので「=」というように反応できる。1.と3.は非対称なので「=」ではないと分かる。いっぽう、単に非対称であるという手かがりだけでは「>」なのか「<」なのかは区別できないが、別の手がかり、例えば「左のほうと右のほうのどちらが黒っぽいか(黒い面積が多いか)ということを手がかりとすれば区別できるはずである。

 このように、実験者が2つの図形を呈示したつもりであっても、当事者(実験参加者や被験体動物)がそれを別々の刺激として比較していたのか、2つをまとめて全体として1つの刺激として捉えていたのかは断定できないことがある。

 これを避けるためには、2つの刺激を時間的にずらして呈示する方法がある。例えば、
  • 刺激Aを呈示し、Aはそのまま残しておいて、1秒後に刺激Bを呈示する
  • 刺激Aを呈示し、1秒後にAを消したあとで、刺激Bを呈示する
といった方法である。但し、Aをそのまま残しておけば、1秒後にはAとBが同時呈示されて1つの図形として捉えられる可能性があり、いっぽうAを消してしまった場合は、記憶に頼らなければ正答できなくなる。正解が出せなかった場合、比較ができなかったせいなのか、記憶できなかったせいなのかは区別できない。

 もう1つの方法は、タブレット画面上のいろいろな場所に2つの刺激をランダムに配置して呈示することである。この場合、左右対称形かどうかといった問題は解消できるが、関係反応として求めることのできるのは、2つの図形が同じか、違うかというだけであり、大きいか、小さいかという相対比較をタクトさせることはできない。「より大きい」や「より小さい」は、見本刺激を基準にしないと反応できないためである。(「より大きいほうを選ぶ」というような反応はできる。)

 次回に続く。