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ネガフィルムのデジタル化作業に取り組んでいたところ、1980年9月頃に撮影した世田谷線・旧型車両と、私が通っていた幼稚園の入口の写真が見つかった。 世田谷線の写真は、若林駅から松陰神社駅方面への上り坂になっている場所で撮影。 いっぽう「世田谷松陰幼稚園」(「学校法人松陰学園 松蔭幼稚園」とは異なる)の敷地にはその後、世田谷区立図書館が建てられ、さらに「世田谷区立若林もみじ公園」や住宅地になっているようである。かつての園舎が取り壊されて図書館になったと記憶していたが、写真を見ると、その前に、園舎の建て替えがあり、かつての旧園舎のあとが園庭、かつての園庭の後に新園舎が建てられていた時期があったようだ。 |
【小さな話題】 Y染色体の危機 6月13日に放送された、 又吉直樹のヘウレーカ!「“男はつらい”ってホント?」 を録画・再生で視た。【こちらに詳細かつ正確な要約・感想あり。】 番組の初めのほうでは、「人差し指の長さ」÷「薬指の長さ」の比が、男性が胎児期に子宮内で浴びた男性ホルモンの量に比例しているという興味深い話題があった。さっそく私自身の長さを測ってみたところ、私の場合は0.875となっていて、薬指のほうがかなり長い。イギリスの金融トレーダーを対称に調査したところでは、この比が0.988のグループと0.932のグループの平均所得はそれぞれ6万1320ポンドと68万ポンドとなっていて、指比の低いほうが収入が高いという結果になっているとか。であるならば私は高収入のグループに属するはずであるが、私の場合はすでに年金生活者であるゆえ、今さら指比がどうだと言っても年金額を増やすことはできない辛い立場にある。 番組で一番興味をひいたのは授精に伴う染色体の組み替えの際、男性を決定づけるY染色体では「欠失」が起こり、次第に短くなっていくということであった。黒岩麻里・北大大学院教授によると、現在、X染色体には1000〜2000種類の遺伝子が存在するのに対して、Y染色体は50種類ほどに縮小しているという。ここからは私の素人判断になるが、今後さらに「欠失」が進むと、男性は胎児段階で死亡するか、生殖能力を失う恐れが出てくる。クローン人間でも作らない限り、人類さらには、殆どの哺乳類は子孫が作れなくなることで自然に消滅していく恐れがありそうだ。(クローン人間を作っても、病弱であったり、クローンの元となる個体と同じスピードで老化してしまう恐れがあり、人類存続には有効とは言えない可能性あり。) このことについて、希望をつなぐ情報として、哺乳類以外の動物における興味深い性決定の仕組みがいくつか紹介された。例えばカクレクマノミの群れでは、一番大きな個体がメス、2番目に大きな個体がオスとなり、メスが死んだりとこかへ行ってしまうと2番目の個体が性転換してメスになるという。また、ウミガメやヨウスコウワニでは孵化した場所の温度によってオスメスが決まってくるという。このほか、円山動物園で飼育されていたミズオオトカゲのように、メスだけで飼育していると単為生殖によってオスが生まれるというような現象もあるという。 もっとも、上掲の例はいずれも、卵生の動物である。人間の場合は、男性が成人になってから子宮を形成して卵子を作り出したり、女性が精巣から精子を作り出すということは、両性具有でない限り困難であろう。 唯一、希望がありそうなのは、黒岩先生の研究対称でもあるアマミトゲネズミのように、SRYとは別の性決定遺伝子が新たに獲得されるという可能性である。【こちらに詳しい解説あり。】 もっとも、人類がY染色体抜きで性決定をできるような仕組みが自然発生的に作られる可能性は殆どゼロであろう。とすると、人類が存続するためには、いずれ何らかの遺伝子操作によって男性個体を作り出す必要が出てくるかもしれない。しかし、人為的に遺伝子操作をしていくうちに、天才科学者の能力を持った人とか、体力や耐久力にすぐれたスポーツ選手向きの人、というように、さまざまなタイプの人間を人為的に作り出すようになり、結局は遺伝子タイプ別の階層社会や差別、奴隷制の復活などにつながる恐れもある。なかなか難しい。 |