じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 7月24日朝、岡大の職員定期健診を受診した。(すでに3月で退職しているが、特命教授は受診対象となっている。)
 結果がすぐに分かる計測レベルでは、視力が右眼0.4、左眼0.5で、「運転には支障があります。眼鏡の調整で視力向上の可能性があります」と判定された。次回の運転免許更新時には、免許更新を取りやめるか、眼鏡を新調してさらに免許更新するか、選択が迫られそうだ。
 なお遠方の視力は低下しつつあるが、無限大の遠くにあるものは比較的はっきり見えており、先日も、キルギス・南イニルチェク氷河のキャンプ場からアンドロメダ銀河を肉眼で眺めることができていた。

2018年7月24日(火)


【小さな話題】

大人になるとあっという間に1年が過ぎるのはなぜ?

 7月20日放送のNHK、

チコちゃんに叱られる!(レギュラー放送第14回)

で、「大人になるとあっという間に1年が過ぎるのはなぜ?」という話題を取り上げていた。
 番組で正解とされたのは「人生にトキメキがなくなったから」というものであった。時間の長さの感覚は、新鮮な体験の積み重ねによって決まる。子ども時代は日々新しい体験があるが、大人になると単純な日常生活の繰り返しになりがちで、あっという間に過ぎ去ってしまうという説明であった。

 もっとも、放送時間が限られていたせいか、説明がイマイチわかりにくいところもあった。まず、一口に時間感覚といっても、「いま、ここ」で過ぎ去る時間と、後になってから回想する際の時間評価は全く異なっている。例えば空港で何時間ものあいだ乗り継ぎ便を待つ場合は、「いま、ここ」で待つことになる。この場合、大人のほうがあっという間に待ち時間が過ぎるわけではない。

 回想する際の時間評価は、物理的な刺激に対する評価ではなくて、記憶に基づく評価ということになる。ある瞬間にいくらトキめいても、記憶が減衰してしまえば時間は短く評価されてしまう。

 また、1年間の長さは、過去の人生経験全体の中での比率として評価される可能性がある。5歳時にとっての1年間は人生の1/5であるが、60歳の人にとっての1年間は人生の1/60に過ぎない。

 「いま、ここ」を生きることを重視する立場に経つならば、「あっという間に過ぎる」こと自体はそれほど問題ではないが、トキメキをもたらすような新鮮な体験を重ねること、体験の積み重ねにより大きな成果を生み出すことは大切であろうと思う。