じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 2018年7月のウォーキング総括。2018年7月は、総歩数32万5683歩、1日あたり平均10506歩となり2018年4月以来、ひさしぶりに平均1万歩を上回った。グラフはいつもの通り、毎日の歩数を少ない順に左から並べたもの。左端の落ち込みは、その月に何らかの事情で歩数が少なかった日があることを示す。
 もっとも、この数値の中には、キルギスの悪路をミニバスで走行中、車の揺れで歩数計が勝手にカウントされた分も含まれており、歩数が「水増し」されている可能性がある。
 グラフが示すように、7月は、歩数の最大値が4万1095歩を記録した日があったが、この日はソン・クルからカラコルに移動した日で、早朝に湖畔を散歩するなど歩くことは歩いたものの、大部分の時間はミニバスに乗りっぱなしであった。第二位の3万5728歩を記録した日は、オシュからカザールマンまでミニバスで移動した日であり、高山植物の花見で散策した日は殆ど歩いていなかった。なお、第3位の2万8101歩を記録した日は、レーニン峰BCに終日滞在しており、正真正銘の歩数のみとなっている。加齢により体調のコントロールが年々難しくなってきているとはいえ、標高3500メートル以上の高地で無理なく2万8000歩以上歩いたことで、まだまだ高地順応(但し3500メートルレベル)ができる自信が持てた。

2018年7月31日(火)


【小さな話題】

カラス語解読の将来

 8月1日のモーサテで、宇都宮大学特任助教の塚原先生のカラスの研究が紹介されていた。
 カラスの音声をパターン化し解読を進めているほか、カラスによるゴミ収集所荒らしや農産物被害を防ぐための様々な対策など応用研究にも力を入れておられるようだ。このほかリンク先では、「カラスを食べる」プロジェクトも立ち上げようとしておられるようである。

 カラスの鳴き声は岡大構内でも毎日聞こえてくるが、「カー、カー」という鳴き方もいくつかのパターンがあることは確かであろう。もっとも私が知る限りでは、これらは特定の環境文脈や情動のもとで誘発されるレスポンデント行動であって、発声がもたらす結果によって強化、弱化されているようには思えない。また、異なるパターンの鳴き声を組み合わせて特定のコミュニケーションを成立させたり、文法構造が示唆されるようなパターンがあるとも思えない。カラスの「言語行動」を本格的に研究するとなれば、鳴き声ではなく、キーつつきなどのオペラント条件づけの枠組みで分析を進めたほうが生産的であろう。実験的行動分析では相変わらずハトを使った研究が多いが、ハトより遙かに賢そうなカラスを使えば新たな知見が得られるかもしれない(←退職後は新着論文に目を通していないので、すでにたくさんのカラスの研究が行われている可能性もある。)

 そういえば、少し前にキルギスの4000メートルのキャンプ地で3泊したことがあったが【まもなくこちらに写真掲載予定】、植物は殆ど生えず、岩と氷河ばかりの地でも、カラスの群れを見かけた。人間が生活してゴミを出せば、それを狙うカラスが必ずやってくるというのはスゴイことだと思った。カラスはこのほか、岡大構内では果樹のほかナンキンハゼの実をついばんでいたり、熊本城のお濠で水の中の餌をあさっていたり、というように何でも食べるところがスゴイ。

 鳴き声自体はレスポンデント行動であっても、他者の鳴き声をどういう手がかりとして利用するのかというのはオペラント条件づけの弁別行動であって、行動の原理は全く異なっている。結果によって行動を変えられるとすれば、騙して誘導するという方略は一時的な効果しかもたらさない可能性がある。

 ま、いろいろ困難はあるかと思うが、研究のご発展をお祈りしたい。