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岡大上空に謎の球体が出現。岡山大学オープンキャンパスのイベントの1つかと思われるが、あまりにも高いところに浮かんでいるため気づく人も少ない。アドバルーンのようなメッセージも見当たらない。この球体は翌日朝も浮かんでいる。 |
【小さな話題】 猛暑で蚊も夏バテ? 8月9日朝のモーニングプラスで冒頭、フマキラーの2018年4〜6月期連結決算は純利益が3億1400万円で前年同期比73%減、アース製薬も2018年1〜6月期決算で純利益が前年同期比35%減になったという話題を取り上げていた。両社とも、例年以上に気温が上昇し蚊の活動量が低下したことで殺虫剤の販売が減少したことを理由に挙げているという。【関連記事がこちらにあり】 猛暑と蚊の活動量との関係について詳しい説明が無かったこともあるが、このニュースは誤解を生む恐れがある。まず、猛暑という言葉ですぐに浮かぶのは、7月の西日本豪雨のあとに始まった最高気温39℃〜40℃という酷暑の期間のことである。しかし、上掲のニュースは、6月期までの決算であるゆえ、7月中旬以降の酷暑が影響したとは考えられない。【リンク先の記事ではこのあたりは正確な表現になっている】 次に疑問となるのは、6月までの気温である。例えば岡山の場合、2018年の4月から6月までの日平均気温はそれぞれ15.6℃、19.2℃、22.9℃であったが、これらは平年値の14.5℃、19.3℃、23.3℃と比べて変わりない。しかも、4月〜6月期は、猛暑と言われるほどの暑さではない。普通、ヤブ蚊などは気温が高くなってから出現するはずで、この時期に気温が高ければ逆に殺虫剤の販売が増えるのではないかと思われる。 以上の疑問は別として、「猛暑で蚊も夏バテ」というのは本当にあるのだろうか。個人的には、確かに、今年の夏は蚊が少ないような印象を受ける。但し、これが気温の高さによるものかどうかは更なる分析が必要である。 まず、気象庁統計によると、岡山の場合、7月10日から8月10日までの一ヶ月間で1日に0.5ミリ以上の雨が降ったのは7月11日と7月29日のわずか2回に過ぎない。連日の高温と乾燥により水たまり(ブロック塀の凹み、屋根の樋や雨水用の排水溝などを含む)がすっかり干上がってしまって、蚊が繁殖しにくくなっていることは確かである。 また、35℃以上の猛暑ともなれば、炎天下での園芸、除草などの作業は控えめとなる。当然、屋外での殺虫剤の使用も減るはずである。蚊の活動量というより、殺虫剤を必要とする人間の活動量のほうが低下しているためではないだろうか。 |