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今年は大雨、その後の少雨、さらに台風の通過といった変動の大きい夏となったが、そうした異常気象に惑わされることなく、彼岸花の花芽がニョキニョキと顔を出している。 |
【小さな話題】 なぜ年度は4月始まり? 昨日取り上げた、 ●NHK「チコちゃんに叱られる!」第3回(初回放送4月27日、9月9日再放送) の中ではもう1つ、 なぜ年度は4月始まり? という興味深い疑問があった。番組によれば、正解は、 スクープ! 大蔵省のトップがインチキしたから という驚くべき情報であった。「インチキした」は少々不穏当に聞こえるが、より妥当な表現に言い換えれば「帳尻合わせ」であり、当時の大蔵郷(大蔵大臣)・松方正義が、「現行の会計年度7月1日から6月31日(←当時の6月は31日まで?)のままで行くと財政上都合が悪い。したがって、明治19年度以降は4月1日から翌年の3月31日に終わるということにする。明治18年度は7月1日から翌年の3月31日までの9か月間とする【抜粋、口語文に書き換え】」という形で財政赤字の帳尻合わせをしたことが年度が4月からになった出発点であったとのこと。なお、当時は年度に関する法制度がなかったので、年度のスタートを変えること自体は法的に問題にならなかったようである。また、この会計年度の変更に合わせて、明治19年からは、4月に入学式が行われるようになり、以後、4月1日から翌年3月31日までという学年暦が定着したという。 この番組で初めて知ったが、年度には「いも年度」、「小麦年度」、「醸造年度」、「農薬年度」などがあり、さまざまな時期のズレがあるようだ。学校年度については 運営の年度は日本の場合、4月1日開始(翌年3月31日まで)、韓国では3月開始、オーストラリアでは1月開始だが、アメリカや中国など大半の国々では9月開始(米国の場合は州によって異なる)が多い。という記述があった。 上記の会計年度変更の開始時期については、ウィキペディアの当該項目により詳細な解説があり、今回の番組での説明内容と一致していた。
もっとも、明治19年から会計年度が「4月から翌年3月」に変更されたというだけで、学校年度も簡単に変えられたのかどうかはもう少し説明が欲しいところだ。学校年度は当然、カリキュラムにも修得に必要な時間数にも関係してくる。明治18年の学校年度だけ、9か月で「学修できたものと見なす」としてしまったのだろうか。このあたりは、当時の学校制度を調べてみないと何とも言えない。 |