じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 札幌に来て戸惑うのが交差点の名称である。京都に15年間住んでいたが、京都では南北東西の通り名を組み合わせればそのまま交差点の地名となっていた(「四条河原町」、「烏丸今出川」など)。ところが札幌では、「東1丁目」とか「北2条」というのは通り名ではなく、道路に仕切られたブロックの名称であり、写真にあるように、同じ交差点でも左側と右側で呼び名が異なっている。いちおう、こちらにあるようにそれぞれの道路には通り名がついているようだが到底覚えきれない。道案内や待ち合わせ場所を伝える時にはどうすればいいのだろうか?【2015年10月28日の楽天版に関連記事あり】


2018年10月4日(木)



【小さな話題】

定年退職から半年の総括

 札幌方面に出かけているうちに、定年退職から半年が過ぎてしまった。このあたりで再度、「隠居生活」を振り返っておこうと思う。

 まず、私にとっての「隠居」の定義であるが、私が目ざしたものは、
  • 締め切りや、役務に拘束されない生活
    「やりたくないがやるべきこと」に費やす時間をできるだけ減らし、みずから選択した「やりたいこと」により多くの時間をかける
  • これまでは仕事上不可能であった時期の旅行
  • 専門以外の領域への新規「参入」
    時間がとれなくてできなかったこと
    雑学的興味の対象範囲を広げる
といった点にあった。

 退職後も、執筆原稿の校正、町内会の当番、清掃活動、各種手続書類の提出など締め切りに追われることはあるが、各種の会議、科研申請、学会編集委員会から依頼される査読などは皆無となり、また特命教授として担当する授業を除いて、日々の授業や演習等の準備に追われることもなくなった。

 「これまでは仕事上不可能であった時期の旅行」については、まず4月にニュージーランドを初めて訪れた。7月には、キルギス・アドベンチャーでは生涯最高とも言える絶景とお花畑を眺めることができた。これらは、退職前には絶対に実現できなかった時期の旅行であり、高山病にならずに済んだのは大変良かったと思っている。最近では65歳以上の雇用機会を増やすとか、生涯現役を推奨する動きもあり、そういう選択肢もあるとは思うが、体がボロボロになるまで働き続けていたのでは、生涯、世界の絶景にふれることはできない。このあたりは多様な価値観を尊重すればいいかと思う。

 旅行期間以外には、毎日一定時間を割いて、書類やアルバム写真のデジタル画像化(スキャナーで読み込んでPDFまたはJPEG画像へ)。アルバムに貼られたプリント写真は5×5cmの小サイズであったが、二眼レフ・ブローニーフィルムで撮影した写真はかなり高精細であり、スキャナで読み込むと、プリントでは見えにくかったものまで写っていたことに初めて気づいたりする。こういう作業を続けることで、過去とのつながりが強まり、子ども時代の夢を見ることが多くなった(←これが良いことなのか、むしろ忘れていたままのほうが良かったのかは何とも言えないが。)

 このほか、専門以外の領域への新規「参入」として、
  1. 詰め将棋を毎日一題
  2. ネット上の数学問題・パズルを解く
  3. ダビングしてあった雑学・教養番組の視聴(ヘウレーカ、宇宙科学、生物学、美術など)。←実際は、上記のデジタル化画像作業と並行。
  4. 英語のドラマを英語で視聴(宇宙大作戦TOS、刑事コロンボ、ジェレミー・ブレッドのSホームズ、奥様は魔女、宇宙大作戦CONTINUE)←実際は、上記のデジタル画像化作業と並行。
などに時間をとるようにしているが、今のところ、日々の日課に組み入れるほどの時間的余裕はない。

 このほか現役時代のWeb日記執筆(3本)と夕食後の散歩は続けている。もっとも、Yahoo!ジオシティーズサービス終了という緊急事態が発生したので、これから先しばらく、Webサイトの再構築に時間をとられそう。




いっぽう、予想外の障壁・困難も発生した。

 まずは金欠である。今年度の海外旅行資金はあらかじめ確保してあったので何とかなるが、来年度以降同じ頻度で出かける資金は全く見通しが経っていない。

 次に、妻と会話する以外には殆ど喋る機会が無いので、人前で喋るのがますますヘタになってきた。さらに、教室で授業をするとか電車・バスに乗るといった不特定多数と接する機会が殆ど無いため、免疫力が低下している可能性がある。

 より根本的な問題としては、この半年に行ってきたことの大部分は、過去資料の整理と回想のみ。これから先の「第二の人生」のプランは全く未定。いちおう海外旅行先候補のリストだけは具体化しているが、上記の「金欠」問題があるほか、そもそも旅行などは健康を害したら即打ち切りになってしまう。病身になった時にも続けられるような持続的な活動を今から準備しておく必要がありそう。