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台風25号が日本海を通過した10月6日、岡山では最高気温33.4℃、最低気温24.7℃という真夏の暑さになった。 気象庁のデータによると、岡山で10月の日最高気温が最も高かったのは1998年10月1日の31.7℃、日最低気温が最も高かったのは同じく1998年10月1日の24.1℃であり、今回の暑さはいずれも観測史上最高となった。(リンク先ではすでに10月6日の記録が掲載されている。) |
【小さな話題】 つまむ行動と握る行動の違い 9月29日放送の、NHK「チコちゃんに叱られる!」(本放送22回)で カラオケで小指がピーンとなるのはなぜ? という話題を取り上げていた。もともとの疑問は、カラオケで小指を伸ばしてマイクを持つ人がいるのはなぜかという疑問であったが、 ●人が物を持つ行動には「つまむ」と「握る」の2種類があり、異なる筋肉が関与している。 という、より一般性のある説明が行われていた。要するに、親指、人差し指、中指、薬指の4本は総指伸筋が働いているが、これとは独立した小指伸筋というのがある。力いっぱい握る時には手の平側の屈筋が使われるが、掴む時には小指伸筋が伸びることでそーっと掴めるように力を調整しているということらしい。 この小指伸筋は、生まれつき無い人もいるらしく、両手でグーをつくってぴったり合わせた上で(第二関節同士をくっつけた上で)、小指だけを伸ばして左右に開く動作ができるかどうかでチェックすることができるという。但し、小指伸筋が無くても日常生活には支障はないとのことだった。 私自身は左右に開く動作ができたので小指伸筋は働いているようだが、そーっと掴む時に小指が伸びているかどうかは確認できていない。いったん意識してしまうと、どういう掴み方が自然であったのかは自分でも分からなくなるものである。但し、コップの取っ手を握る時、ミカンを掴む時などは、人差し指〜薬指までの3指とは少し離れた場所に小指を置いて向きなどを調整する動作をしていることは自分でも確認できた。 行動分析学的に見るとこの話題は、次のような議論に発展する。 「つまむ」と「握る」は独立した行動として別々に強化できるか? 行動を筋肉系の関与の仕方によって分類するならば、「簡単に強化できる」というのが正解となる。いっぽう、行動を機能的に分類するのであれば、「つまむ」と「握る」は、どれだけ強い力を入れるかという量的な違いであって、明確な区別はつけにくい。 このほか、楽器の演奏や指先で細かい作業をするような場合のより有効な訓練方法の開発にも関わってくる問題であるように思う。 |