じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 タバン・ボグド連山ベースキャンプ近くのテント場。標高は3100m前後。 ↓の記事参照。


2019年7月27日(土)



【小さな話題】

人生最後のテント泊

 モンゴル最西端、タバン・ボグド連山のトレッキング・ツアーから戻ってきたところ。

 このツアーは、テント泊6回連続、1日の歩行距離10〜15kmという、私にとってはハードな内容であったが、半田山植物園100回などの鍛錬を積んできたおかげで、特に体調変化や筋肉痛などの症状は出なかった。

 テント泊自体は、昨年7月のレーニン峰BCや、南イニルチェク氷河BCでも経験したところであるが、昨年の場合は、2連泊のあとホテルなどに泊まり、再び、4泊(予定では2泊のところ、天候不良により延長)したことと、すべて常設テントで、テント内にバッテリー充電用のコンセントまでつけられていたところがあり、不便さはあまり感じなかった。

 一般に、テント泊特有の不便さとしては、
  1. 自分で運ぶ場合は、相当の重さになる。食料や着替えも必要。
  2. トイレの問題。
  3. お風呂やシャワーが使えない。
  4. シュラフでは安眠できない。
  5. 電気が使えない。
  6. 明け方には相当冷え込む。
  7. 日中は蚊やブヨに刺されることがある。
などが挙げられる。
 今回の場合、
  • 1. テント、食料、着替えなどは区間によって4WDやラクダが運んでくれたため、5kg前後のザックを背負うだけで移動できた。
  • 2. トイレは、一般には不衛生で、夜中には危険が伴う場合もあるが、今回は原則として、テントの近くにトイレテントを特設してくれたため特に大きな問題は起こらなかった。
  • 3. お風呂やシャワーは使えなかったが、除菌ウェットティッシュや、起床時と夕食前に配られる洗面器のお湯で体を拭いたりしたため特に不便は感じなかった。
  • 4. 毎日長距離を歩いてくたびれていたため、居心地の良し悪しを感じる前に、すぐに爆睡した。
  • 5. いちばんの問題は、デジカメのバッテリー充電ができないことであるが、今回はフル充電したバッテリーを10枚持参して、ちょうど上手い具合に最後まで使うことができた。
  • 6. 冬用のシュラフを持参したが、明け方は氷が張るほどの寒さになり、厚着をして寝た。
  • 7. テント場によっては大型の蚊が出現したが、単に寄ってくるだけで、一度も刺されずに済んだ。

 ということでテント泊も無事に終了したが、テント泊4日目の時、

●あと3日、人生最後のテント泊

という俳句?が浮かんだ。ま、考えてみれば、今後、テント泊がこれほど長く続くようなツアーには参加する予定がない。年齢的にみても、ハードなテント泊ツアーはそろそろ限界であるし、ロッジやホテルに泊まった方が楽だという気もする。

 ちなみに、テント泊3日目の夕刻は一時強い雨が降って、テントの中に閉じ込められたことがあった。要介護の寝たきり状態はこんなものになるのかと思ったが、要介護と違って雨が止めばテントの外に出て自由に歩き回ることができる。逆に言えば、要介護となっても、外の世界をバーチャルに体験できるようになればかなりの満足度が得られるように思える。