じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 7月28日の岡山は14時から16時にかけて雷雲が通過し、合計雨量は18.0ミリとなった。この俄雨は局地的なもので、15時〜16時の降水量ランキングで全国2位となった。


2019年7月28日(日)



【連載】

チコちゃんに叱られる!「蚊取線香の渦巻き」「寝ている時に話しかけられても起きない理由」

 7月26日放送のNHK「チコちゃんに叱られる!」の話題。この回は、
  1. 蚊取り線香の渦巻きって、なんの形?
  2. なんで、寝ているとき話しかけても起きない?
  3. 目の前にデンキウナギが現れたら、どう戦う?
  4. 国道の数字ってなに?
という4つの疑問が取り上げられた。本日はこのうちの1.と2.について取り上げる。

 まず1.であるが、こちらにも記されている通り、渦巻き型の蚊取線香は、金鳥創業者・上山英一郎の夫人ゆきが渦巻型蚊取り線香を着想し、試作が開始された。番組では着想のきっかけとしてヘビのとぐろが挙げられていた。当初は螺旋型の木型に埋め込んで試作されていたが、その後、乾燥する前のうどん状の線香を2本ずつ手作業で巻き込む工程で製造されるようになったという。

 ところで、渦巻き型というとすぐに思い浮かぶのが、「右巻きか、左巻きか」という疑問である。リンク先を見た限りでは、金鳥の渦巻きは、木型段階では左巻き、1902年発売時は右巻きとなっているように見えた【ここでいう左巻き、右巻きは、上から見て、螺旋が外側に広がる方向のことを言う】。

 ネットで検索したところ、こちらに正解が記されており、
  • 人間は右利きが多いので、手巻きの時代の渦は自然に右巻きとなった。
  • 金鳥以外の他メーカーでは機械化されてからも昔に習い、右巻きの蚊取り線香を生産しているが、機械化で他メーカーに後れをとった同社は、「後発で同じ右巻きでは面白くない」と、機械成形に移行したタイミングで左巻きに変えた。
  • ということで
    • 「金鳥ブランド」は「左巻き」
    • 「他のブランド」は「右巻き」
となっていた。

 なお、渦巻き型蚊取りのヒントとなったヘビのとぐろは、右巻き、左巻きの両方があるという。但し、左右の比率が50%ずつなのか、いずれかが多いのかについては未確認。カタツムリの巻き方についてはこちらで取り上げたことがあった。

 2.の「なんで、寝ているとき話しかけても起きない?」の正解は「脳が安全な音だと判断しているから」であった。要するに、寝ている時には大概の音はノイズとして無視されているが、特定の音が耳に入った時には非常警報のスイッチが入る仕組になっているようである。でもって、どういう音がスイッチをonにするのかということだが、これには音の物理的性質、文脈(翌朝に早起きしなければならない用事があるかないか)、条件づけ(何らかの訓練により特定の音に敏感になる)などがありそうだ。

 睡眠時の言語中枢の活動レベルについては勉強不足でよく分からないところがあるが、私が子どもの頃に一時もてはやされた「睡眠学習」が定着しなかったところを見ると、睡眠時はあまり活動していないようにも思える。意識不明の重体、あるいは臨終直前に話しかけるとちゃんと聞こえているという俗説もあるが、これもよく分からない。

 次回に続く。