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半田山植物園睡蓮池で小さくて細いトンボを見つけた。アオイトトンボの可能性が高いが、眼後紋が離れていて、その後ろの黒い部分の面積が広いように見える。アジアイトトンボ、あるいはアオモンイトトンボの可能性もある。 ※その後、クロイトトンボではないかというご指摘をいただいた。 |
【連載】 チコちゃんに叱られる!「なんで探し物をしているときに独り言を言うの?」 8月30日放送のNHK「チコちゃんに叱られる!」の話題。今回は、4番目の、 ●なんで探し物をしているときに独り言を言うの? について考えてみたい。 番組の正解は「子どもに戻っちゃうから」であり、
しかし、私自身はこうした「説明」はきわめて不十分であると感じた。
では、「退行」や「不安」や「脳」を安易に使わないとするなら、代わりにどのような説明ができるだろうか。
番組では、「退行」説に続いて、ホームセンター内で探し物をするという「実験」が紹介されていたが、うーむ、これも、あまりにもお粗末、いいかげん極まりないと言わざるを得ない。「実験」の概要は、
まず、番組でも誰かが「なくしたものじゃないけどね」と指摘しておられたように、これは、「どこかにしまっておいたものを、思い出しながら探す」という課題とは全く別であり、未知の空間で何かを発見するという課題となっている。「退行」があろうとなかろうと、とにかく、記憶の活性化を検証する実験ではない。 第二に、教示に基づいて「タワシ、タワシ」と意図的に発声しながら探し回ることは、自然に発声される独り言とは言い難い。 第三に、仮に「タワシ、タワシ」と発声しながら探し回ることに有効性があったとしても、それが、お目当てのタワシを意味する言葉であるゆえに有効であったのか、それとも単にかけ声として有効であったのかは確認することができない。後者であれば、実験参加者が「ワッショイ、ワッショイ」と叫びながらタワシを探しても、時間が短縮できる可能性がある。 第四に、ホームセンターという場所、タワシやシャモジというアイテムはいずれも不適と言わざるを得ない。ホームセンターではできるだけ入店者が購入希望品を探しやすいように分類・配置していており、物探しの実験場面としては適していない。また番組では、3名中1名が(発声する条件の)タワシより(無言条件の)シャモジを早く見つけていたが、これについて、「タワシ探し中にシャモジの位置を確認したのではないか」と解釈していたが、そのような可能性は実験をする前から分かっていることだ。予想と異なる結果が出た時に後付けで都合のよい理由を見つけてくるというのでは、フェアとは言えない。 ということで、どうせならば、実験参加者にまずタワシやシャモジを含むいくつかの物品を棚や引き出しに収納してもらい、一週間くらい経ってから、それらを探してもらう(その際に、発声をする条件と黙って探す条件を比較する)というような実験をする必要がある。そうでなければ、今回の話題には結びつかないであろう。 チコちゃんの番組はあくまでバラエティ番組であって、科学教養番組ではないが、だからといって、視聴者をビックリさせるような意外性があるかどうかという理由だけで「諸説あり」のうちの1つだけを過剰に強調したり、あるいは、表向きは脳科学などの専門用語を多用していかにも最新の科学であるかのように権威づけしつつ、じつは中身は空っぽで、まことしやかな後付け解釈しかしていないようなエセ科学的こじつけで視聴者を納得させてしまったりするような制作姿勢は厳に慎まなければならないと思う。番組視聴者の中には、将来科学者になることを夢にみている子どもたちもたくさんいる。多少難しい話になっても、その分野に精通している専門家からしっかりと解説していただき、また実験をするなら、子どもたちが「これぞ検証手段」だと納得できるような手順をふんでもらいたいところである。 |