Copyright(C)長谷川芳典 |
蜘蛛の巣越しに撮影した月齢9.1の月。コガネグモかジョロウグモかは判別できなかった。写真を見て初めて気づいたが、大型のメスの近くに、オスと思われる小型の蜘蛛が同居していた。ふつう、オスは「メスから離れたところで同居し、メスの機嫌をうかがい、それから網に入って交接を行う」と言われているが、こんなに近づいているのは珍しい。あるいは、すでにメスに食べられてしまった亡骸がひっかかっているのだろうか。 |
【小さな話題】観るのが楽しい夢と終末期に観る夢 ふだん、短い夢しか見ない(もしくは起きた時に思い出せない)私であるが、11月6日〜7日の夜、珍しく長編で、ワクワクするような夢を見た。あらすじは以下の通り。
いっぽう、この日に限ってなぜ長編の夢を見たのかというのも大いに思い当たることがあった。というのは、この日の朝、2年ぶりに胃の内視鏡検査を受けたためである。かつて胃カメラというと、管が喉を通る時の吐き気や、胃を膨らませるために空気を入れることでお腹がパンクするのではないかと思うような苦痛を感じたものであったが、前回から受検している病院では、検査時に鎮静剤を注射するようになっていて、苦痛は大幅に軽減されている。 この鎮静剤には軽い催眠作用があり、翌朝まで自動車、自転車、バイクの運転は禁じられていた。この日の夕刻にはいつものように半田山植物園に散歩に出かけたがその時には特段の眠気は感じられなかった。しかし夜7時を過ぎた頃から急に睡魔が襲い、夜中に起きる回数が少なかった。おそらく、この薬の残存効果によって、いつもと異なる睡眠レベルが続いたのではないかと思われる。 今回の内視鏡検査は定期的な診断によるものであるが、私もすでに67歳を過ぎてしまい、そろそろ異常が発見されてもおかしくない年齢には達している。そうなると、いずれは緩和ケアを受けることになるだろう。このことでふと思ったが、緩和ケアの際に投与される鎮静剤などをうまく処方すれば、病気は改善しなくても、毎日楽しい夢を観ながら死ぬことができる可能性がありそう。以前、このWeb日記で、寝たきりの高齢者が楽しめるようなバーチャルリアリティの技術に期待をかけたことがあったが、夢を観るだけだったら特別な装置は要らない。起きている時の何らかの体験と、睡眠レベルのコントロールだけで実現できそう。 ちなみに、癌の治療法の1つとして抗がん剤投与があるが、実際に投与を受けた人たちの闘病日記を拝見していると、かなりの副作用があり苦しみに耐えなければならないようである。その時になってみないと何とも言えないが、私がそうなった時には、治る確率が相当高い場合は別として、治る見込みが殆どない時には抗がん剤投与でより長く苦しむよりは、緩和ケアを選択し、楽しい夢を観ながら安らかに死ぬ方を選択したいとは思う。といっても、何の苦痛も伴わない死というのはあり得えないとは思うが。 |