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11月10日(日)は恒例の岡山マラソンが開催された。交通規制が行われたため、日頃は多数の車が行き交う岡大入口交差点もご覧の通り空っぽ。ちなみに路上の赤色は、岡大方向に右折する車線となっている。
なお、ゴールの様子と、ゴール会場周辺の紅葉の写真が、楽天版にあり。 |
【連載】『赤ちゃんはことばをどう学ぶのか』(4)音声の聞き分け、単語の聞き取り 11月8日に続いて、 針生先生の『赤ちゃんはことばをどう学ぶのか』の感想。今回から第2章に進む。 第2章では、赤ちゃんがいつ頃からモノを見分けたり、音を聞き分けたりしているのか、という興味深い研究が紹介されていた。これを確かめるには、まず方法を開発する必要がある。大人であれば、視力はランドルト環の隙間の方向、聴力は防音室でヘッドフォンから音が聞こえてきた時にボタンを押すといった方法で調べることができるが、それらは言語的教示に基づいて行われるため、言葉が通じない赤ちゃんに適用することができない。本書ではこれに代わる方法として、
本書では続いて、「聞く」という能動的行動を利用した方法が紹介されていた。そこでは、赤ちゃんに特別のおしゃぶりを吸うと特定の音が流れる。吸うのを止めると音が流れなくなる。このことを本書では 赤ちゃんは賢いので、しばらくこのおしゃぶりを吸っていれば、自分のおしゃぶりの吸い方と音との関係を理解します。そうなればもう、赤ちゃんはおしゃぶりの吸い方をコントロールして、自分の聞きたい音を選ぶようになるのです。と、認知心理学的に(もしくは、一般読者向けに?)表現されていたが、行動分析学的に言えば、これは「おしゃぶりを吸う→音が聞こえる」という単純なオペラント条件づけであって、特定の音が強化子(好子)として機能しているかどうかから、音の区別の有無を確かめようとしていることを意味する。ま、それはそれとして、この方法を用いた研究によれば、赤ちゃんは、胎内で聞いていた母親が話すことばを好む【=強化子(好子)になっていた】ことが確認されているという。もっともさらに詳細に調べてみると、母親の話し言葉がまるごと強化子(好子)になっていたわけではなくて、話し方の特定のリズムに反応していたことが分かっているようである。 以上までのところは、音声やリズムについての区別の話題であったが、音声言語を聴き取るためには、これに加えて、単語の聞き取りができなければならない。 そもそも、音節の繋がりの中で、どういう部分が単語として聴き取られるのか、本書54ページにヒントを得て私なりに例を考えてみた。ここでは、音節の代わりに0から9までの数字の列を考える。
不定期ながら次回に続く。 |