じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 ブラタモリで取り上げられた「四万十川」は1994年5月3日に一度だけ、キャンプ旅行の途中に、家族で訪れたことがある。タモリさんも言っておられたが、ここまでやってくるには相当の時間がかかる。高速道路が延伸された今でも、岡山から四万十川河口までの所要時間は、高知道経由で片道3時間50分、松山道経由で4時間50分となっていて、気軽に日帰りで出かけるわけにはいかない。

2020年2月12日(水)



【連載】ブラタモリ「四万十川」

 2月1日と2月8日にブラタモリで「四万十川〜“最後の清流”に隠された秘密とは!?〜」という話題が取り上げられた。  前編の始まりのところでは、四万十川について意外な情報がいくつか伝えられた。

 まず、四万十川は、河川法上では1928年から1994年まで「渡川(わたりがわ)」が正式名称だったという。ウィキペディアによると、四万十川という表記自体は江戸時代にも使われており、「四万十川」と書いて「わたりがわ」と呼ばれていたこともあった。宝永5年(1708年)の土佐物語には「四万十川 わたりがわ」と記されていた。
 番組によれば、「渡川」に代わって「四万十川」の表記が知られるようになった一因には、1983年放送のNHK特集「土佐・四万十川〜清流と魚と人と〜」という番組の影響が大きいという。

 ちなみに、私が家族のキャンプ旅行で四万十川沿いを通った時【↑の写真参照】は、すでに「四万十川」という案内板が各所にあり、「渡川」という文字は記憶していない。

 なお、「四万十」の語源については諸説あるが、番組では「数多くの川(四万十の川)が合流している川」を紹介していた。

 意外な情報の2番目は、「最後の清流」という宣伝に反して、日本の河川別水質ランキングではなんと122位(2009年度)となっており、同じ高知県では仁淀川のほうが上位になっている。もっとも、魚の種類が200種類を超えているという点では、清流の風格を備えているといってよいだろう。

 もう1つ以外な情報は、全長196km、流域面積2186平方kmで四国内で最長の川であるという話。四国最長の川は吉野川だと思っていたが、こちらは流路延長194 km、流域面積3,750平方kmで、2kmほど短い。

 番組後編で紹介された四万十川源流は、四国カルストの県立公園(高知県高岡郡津野町の不入山(いらずやま))の中にあるようだ。そこからこちらの地図にも示されているように、大きく蛇行し、さまざまな支流の水を集めて太平洋に注ぐ。四国山地を横断する吉野川についても言えるが、四国の川の流れというのはまことに興味深い。