じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 2月19日の朝はよく晴れ、夜明け前には月齢25の月と火星が接近する様子を眺めることができた。また、日の出の方位が日々北側に移動し、備前富士(芥子山)の山麓からの日の出が見られるようになった。山頂からの日の出(「ダイヤモンド備前富士現象」)の日に晴れるとよいのだが。

2020年2月19日(水)



【小さな話題】新型肺炎とインフルエンザ

 昨日の日記に、新型コロナウィルス肺炎の国内での感染者数をクルーズ船の乗客乗員の454人を含む520人(2月18日5時現在)と記したところであるが、その後さらに増加し、2月18日23日現在ではクルーズ船の乗客乗員の542人を含む616人となった。陰性と判定されたクルーズ船の乗客は19日から順次下船するとのことであるが、この方針は「2月5日以降の新たな二次感染はない」という前提のもとで「2月5日以前に感染していたならば潜伏期間を見積もった19日までに陽性になっているはずだが、実際には陰性のままであったので隔離の必要はない」という判断に基づくものと思われるが、これまでの経緯をみると、2月6日以降にも、乗員などを通じて新たに感染した人がいるはず。例えば2月18日になってから新たに感染した人は、検査では陰性と判定されているので下船することになるが、その後に感染していたことが明らかになった場合はどう対処するのだろうか[]。ま、そうは言っても、いつまでも船内に引き留めておくわけにはいくまい。乗客の人たちの良識的な行動に委ねるほかはあるまい。
]感染が確認された人と同じ部屋にいた場合は、検査結果が陰性でも感染した人が部屋を離れてから14日間は船内に残り、健康状態に問題がなければ下船してもらうことになっているという。

 ところで、世間では新型コロナウィルス肺炎の話題ばかりが取り上げられているが、この時期はインフルエンザの感染にも注意を払う必要がある。ネットで検索したところ、日本国内での罹患者数は、毎年1000万〜1500万人(新推計方法への変換値)、また、国内の2000年以降の死因別死亡者数では、年間でインフルエンザによる死亡数は214(2001年)〜1818(2005年)人となっているという。

 インフルエンザで驚いたのはアメリカの数値である。昨日の「特ダネ!」によれば、アメリカでのインフルエンザ感染者数は2600万人超、死者数は1万4000人超というから、今回の新型コロナウィルスの感染者数、死者数よりも桁違いに多い。インフルエンザでこんなにたくさんの死者が出ているにもかかわらず、アメリカでは大統領選挙の候補者選びの集会やスポーツイベントが平気で行われている。また外務省の海外安全ホームページを見ても、アメリカは「現在,感染症危険情報は出ておりません。」となっている【但し、2月10日付けで米国でインフルエンザが流行していますので,適切な予防策を講じてください。という注意が呼びかけられているようだ。】

 もし日本で1万4000人もの死者が出たら大騒ぎになるはずなのに、アメリカ国内で特段の混乱が起こっていないというのはまことに不思議である。おそらく背景には、貧富の格差があり、死者は貧困層に集中、また貧困層の大半は医療保険や死亡保険に加入していないので保険会社が莫大な保険金支払いで破綻することもないため、経済的な混乱には繋がらないのであろう。

 本来は新型コロナウィルス以上に恐ろしいかもしれないインフルエンザに対してそれほど不安を感じないのは(と思われるのは)、
  • ワクチンである程度予防できる(新型コロナウィルスのワクチンは未だ開発されていない)。
  • 多くの人はインフルエンザにかかったことがあり免疫がある(新型コロナウィルスへの免疫はない)。
といった理由によるものかもしれない。

 不幸中の幸いというか、新型コロナウィルスの感染拡大を防ぐための対策をとれば、結果的にインフルエンザの拡大も防げる。2月以降はおそらく、インフルエンザの感染者数も減りつつあるのではないかと思われる。
 あと、感染者数というのは、すでに治った人を含めての累計の人数であり、いま現在それだけの数の人たちが感染しているというわけではない。中国ではすでに新型コロナウィルス肺炎の治った人たちが1万人以上いると聞く。そういう人たちに、新たに感染した人の看護に携わってもらうことができれば、武漢での医療体制はかなり改善されるものと思われる。